E-506 短編小説(第三部)

21話 支える人          

「デリグさん今日はご機嫌だね。何か良いことでもあったのかい?」マスターはデリグに聞く

「?どうした?そんなに俺は機嫌よさそうに思ったか?」とデリグ

「いつもより少しペースが速いからね、、、」

「ハイボールが旨く感じる。このつまみはどこのだい?」とデリグ

「それはダンさんの差し入れだよ。例の地球のリーダーのさ」

「!マスターは知り合いなのか?」

「いやこれの肴をデリグさんにって」

「お!旨そうなもの食べているなデリグ、俺にもくれよ」とテリー

「テリー久しぶりだな、一緒に揃うのは」とマスター

「大抵どちらかは緊急出動用に待機だからな」

「最近は静かじゃないか?」とデリグ

「ん?敵さんか?この前の制圧の際に相当戦力を削っているからなぁ」とテリー

「近頃レイナも一人前になってきたし、かなりヴァーミリオンは強力になった。」とデリグ

「よっと、旦那こっちの方の話ですかね」アレクが入ってくる。

「アレクは影のヒーローだな」とテリー

「久しぶりかな、酒場で3人そろうのは」とアレク

「そうだな」とデリグ。

「このバーは改装こそしたが、前の基地局のをそのまま持ってきた。30年ぐらいは変わっていない。人は変わっちまったが、、、」とマスター

「マスターは何年ぐらいになるのか?」とテリー

「ここには見習いとして入ってから25年だな」

「!マスター、なかなか歳?でっか」とアレク。

「私?私は年齢不詳だよ」マスターは笑い飛ばす。

「デリグの旦那、テリーの旦那、この基地で一番きれいな女性は誰だろうなぁ」にやにやしながらアレクが二人に絡む。

「最近はレイナさんがやたらキレイになったと思わないでっか?」とアレク。

「そういやそうだな、新人の頃と違って垢抜けしたな」とテリー

「デリグは?」と続ける

「俺は、、、」そこへ

「3人そろって何を話しているの~?混ぜて頂戴」とアンナがレイナを連れてやってきた。

「おお噂をすれば、、」とアレク。

「隊長とレイナこっちへ来いよ」とテリーはデリグの席の隣を勧める。

「…」デリグはハイボールを見つめていたままだった。

「本当に珍しい顔ぶれ」こんなに人が揃うなんてなかった。

「隊長は持ち場離れても大丈夫なのですかい」とアレク。

「ええ、サラが替わりになってくれているわ」

「サラはすっかり戦力になったな」とテリー

「ああ」とデリグは軽く頷く。

「みんな成長しているわ」とアンナ。「あとはクリスが揃えば、、、ね」と続けたところデリグの表情が変わったためアンナはしゃべるのを辞めた。

「アンナさん気にしないでいいよ、俺が悪かったのさ」とデリグ。

「妻を亡くしたあと、まともにクリスと向き合ってこなかった。そのツケさ、、、」と続け、ハイボールを一気に飲み干した。

「そろそろ奥さんの替わりは?」とテリー

「デリグの旦那なら選び放題やんすね」とアレク

「え?デリグ、デリグの本心を聞きたいわ」とアンナ

「デリグさん私も興味あります。」とレイナ

「おいおいみんな揃いも揃って、、、」とデリグはまた注がれたハイボールを飲み干した。

数刻後、、、

「おいデリグ!お前は嫁はいらんのか」とアンナ

「タイチョーさん絡む相手違っています」とアレク

「デリグ、調子こくなよ。一体だれを選ぶのさ」とアンナはデリグの替わりにアレクに絡む

「…アンナ隊長って酒乱だったのかしら」とレイナはデリグのそばでキャッキャ言いながら飲んでいる。

「おいデリグ、今度任務失敗したら承知しないからな、、、覚えとけ、、、婿にしてやる」とアンナはアレクの髪を掴みつつ言う。

テリーがアレクの応援に入る「アンナさんこのテリーがいますよ」

「テリー?よし、じゃあこのアンナさんを楽しませてみろ」

テリーは変顔をした。デリグとレイナとマスターは笑う。

「残ねーん0点です。仕事以外はだめだなテリー、罰ゲームとしてアレクとキスしろ」とアンナ

「アンナ隊長」「ええタイチョー」

「隊長の命令はぜったーい」とアンナ

「アンナ隊長ってあんなドSキャラなのね、、、」とレイナ

(22話へ続く)

22話 ウイスキーの逸話 

「デリグお前は必ず落とすぞ」とアンナ

「タイチョーさんとりあえず」とキスマークだらけの顔でアレクが言う。

マスターが飲み物をアンナに飲ませた。

アンナはにやりと笑みを浮かべながら寝てしまった。

「マスター何を飲ませたの?」とテリー

「秘密の薬さ男には渡せないな、、、」とマスター

(何気にマスター凄い人かも)みんな思った。

「アンナ隊長は俺が送っていこう」とテリーが言うとアレクも

「残りの仕事があるので、あとは旦那ごゆっくりー、、、」

デリグとレイナが残された。

デリグ「レイナなかなか上達したな」

「デリグさんとテリーさんのお陰よ。あとクリスを見て負けられないと思ったの。」

「クリスか、、、」

「彼は天才ね。でも人の心を理解できていない。それはデリグさんも、、、」

ハッと思いレイナは口をつぐむ

「レイナの言う通りかもな」

「じゃあ今度はデートでもしてくれる?」とレイナ

「?そっちの意味ではないぞ、、、」デリグは軽くかわす

(もぅ全然理解していない)少しムッとするレイナ。

「マスターもう1杯」とデリグ

「デリグさん何杯飲んでも酔わないのね」とレイナ

「デリグさんのハイボールには、実はアルコールを徐々に薄くしているから」とマスターが言う。

「あの日以外はね、、、ああ正確に言うとあの日ともう少し前の日とかかな」

「どういうこと」とレイナ

「デリグさんは分かりやすいのさ、その日にどのくらい酔いたいのか私にはわかる。それに合わせてウイスキーの量を調整するのさ」

「ただたまにウイスキーをロックでって日があり、その日だけはどうしようもないけれどね」

「その日って」とレイナ

マスターは「奥さんの月命日だったかな」

「マスターしゃべりすぎだよ」とデリグ

「デリグさんは今でも奥さんのことを」とレイナ

「まぁ忘れたいときに酔いつぶれるほど飲むのさ。」とマスター

「マスター!その日は必ず私にも連絡して!」とレイナは急にマスターにつかみかかる。

「えっ?あっ?はい」マスターは驚いたようだ。

「おいおいレイナ、そのぐらいにしとけ」とデリグ。

「少し酔っぱらったみたい、そろそろ寝るわ。」とレイナ

「俺が送っていこう」とデリグ

《帰り道》

「デリグさんは、奥さんのことが忘れられないのね。」

「あいつは俺をかばって死んだ。俺が殺したようなものだ。」

「そこまで自分を責めることはないわ。」

「いや、そうでもしないと気が狂いそうだ。」

「奥さんはきっとデリグさんを愛していたわ。これからの人生を無駄にしないためにしっかりと生きてというメッセージじゃないかしら」

「そこまでは分からない、、、」デリグはうつむく

「きちんと前を向いていればきっと答えはあるわ。」

「レイナお前大人っぽくなったな、、、」とデリグ。

「少しは惚れたかしら」とレイナ

「フフフ」と軽くデリグは笑う。

「もぅデリグさんの意地悪」とレイナ。

「まぁお前には期待している。これからも一緒にたのむぞ」とデリグ。

(一緒ってまぁ一緒って意味よね時々この人、、、思わせぶり)

《その頃、酒場》

「マスター例の酒は?」

「あるよ」

「もらおうか?」

「奥の部屋に入りな」隠し扉が開かれる。

23話 略奪            

《EarthForce基地内》

「急報!急報!至急ヴァーミリオン部隊出撃準備にかかれ」基地内に急報がこだまする。

寝ていたデリグは飛び起き、テリーと合流し、走ってヴァーミリオン格納庫へ

途中でレイナも合流する

「テリーなんか聞いているか?」とデリグ。

「いいや何も」

デリグたちはヴァーミリオンへと乗り込む

「隊長こちらデリグ、どうかしたのか?」

「カンガスタウンが襲われているわ」とアンナ

「カンガスタウンは北へ約200マイルの地点です。」とサラ。

「ブーストを使うか?」とテリー

「いいえ敵がいる以上、緊急のためにブーストはとっておくべきかと、、、」とサラ。

「了解デリグ隊出撃する」

3機は穴から飛び立っていった。

《カンガスタウン郊外》

「敵は強いのはいないな、、、クリス任せた」とファンテルステロイ

「そろそろ敵さんのやってくる頃じゃないかしら」とジル

「よーし、俺とジルは敵の迎撃、クリスはカンガスタウンの守備隊とやれ」

「お?来たみたいだぞ」

そこへ3機のヴァーミリオンがやってくる。

「ファフニル2号、、、2機だけか」とデリグ

「そう2機だけで十分さ、、、と思ったか?バカめ」とファンテルステロイは言う

周囲に黒い機体が一斉に現れる。

「テリー、レイナ、ファフニルとやれ、俺は黒い雑魚を一蹴する」とデリグ。

「デリグ、クリスがいるはずだ。都市警備隊とやっているのか?」

「とりあえず今の状況を打開する」とデリグ。

デリグは編隊を離れ、黒い機体の大群へと突入する。

「ジルは女の子とやれよ、俺は野郎とやる」「分かったわ」

ジルとレイナは向かい合う。

「この前まで全然お荷物だったあなたに私の相手がつとまるかしら?」とジル

「この前とは違うわ!なめないで頂戴」とレイナはショットガンを放つ。

「余裕ね」とジルはかわす

一方ファンテルステロイとテリーは向かい合って動かない。

「おいおいなぜ動かない?武器でねらっちゃうぞー」とファンテルステロイがミサイルを出したその時。瞬間にテリーがショートブーストを使いファンテルステロイのミサイルを撃破する。

「クッ」とファンテルステロイは回避行動に

「さぁ今度はこっちだ。」とテリー

「テリーさん、テリーさんは、カンガスタウンの防衛を」とレイナ

「よし分かった。レイナに任せるよ」とテリー

「ほんとに頼りないこと」とジル

レイナのヴァーミリオンとジルのファフニル2号の戦力は拮抗していた。

互いに決め手がないまま、膠着状態が続いている。

テリーはカンガスタウン近郊までやってくる。

「こちらEarthForceデリグ隊守備隊応答せよ」

「こちらカンガスタウン内部守備隊ニール、応答せよ」

「カンガスタウンの中心部まで敵が来ている。シップで数十人の市民は連れていかれた。これよりニール隊応戦する。応援をよろしく頼む。」

「了解」とテリー

(周囲の敵からやっつけていこうかね、、、)とテリーはヴァーミリオンでカンガスタウン内部に入る。

「人間がいるな、、TLSは使えん、ショットガンで一台一台やっていくか、、、」とテリー

《カンガスタウン郊外》

「うぉぉぉぉぉヴァーミリオン突撃せよ」とデリグ。

およそ100機はあろう機体は半分まで減っていた。

デリグの場合は敵陣に突撃し、前方向のショットガン、後方の迎撃用のレーザーガンを効果的に使用して一気に敵を片付けていく。

デリグのヴァーミリオンの戦闘力は今のところ敵には敵うものはいない。

いつの間にか周囲を覆っていた黒い機影は消えていた。

デリグはジルと戦っているレイナの支援に入る。

《カンガスタウン神殿付近》

ニール「よし敵はほとんど片づけた。」

「ニールさんあの赤い機体は?」と言うとニールの戦車が被弾する。

「うぉ誰だ?」

「俺はクリス、敵の守備隊長だな、勝負しろ」クリスだった。

ニールの戦車は機動力よりも防備を優先しており、なかなか普通のミサイルでは打ち破れない。

テリーはこのことを良く知っていた。したがってテリーはカンガスタウンに散らばるシップや敵ロボを中心に片づけていく。

「俺はニール、敵は坊やか、これでもくらえ」とニールの戦車から大砲が放たれる。

赤い機体は被弾したかのように思えた。ニールも「やった」とガッツポーズだ。

しかし赤い機体は爆発後にそのまま残ったままだった。

「ふん?この程度か?」とクリスは突っ込んでくる。

「もう一発食らえ」とニール。

もう一発も爆発したようだが、ファフニルの赤い機体はダメージを受けていない。

「!どうゆうことだ?」とニール

無線を拾っていたテリーも異変に気が付く「やばい」機首を神殿方面へ向ける。

「死ね」とクリスのファフニル2号からレーザーが放たれる。

一瞬ニールの装甲はレーザーを受け止めたが、ニールの重装備をもってしても、レーザーは受けきれなかった。戦車はレーザーが貫通したあと爆発した。

「ニール!」とテリーがやってきたとき、そこには焼けこげた戦車が残されていた。

《カンガスタウン郊外》

ジル「どうやらそこそこの首尾のようね、撤退するわ」ジルのファフニル2号は消える。

「レイナ、カンガスタウンに入ったテリーが心配だ、急いでむかうぞ」とデリグとレイナの2機のヴァーミリオンはカンガスタウンに入っていく。

駆け付けた時にはカンガスタウンは焼け野原に近い状態だった。

「レイナ住民の救助要請を、残っている住民を救うぞ、俺はテリーを探しに行く」

「テリー応答せよ」と答えても返事はない。デリグは胸騒ぎがして、カンガスタウンのテリーのヴァーミリオンがある場所へ行く。

そこには、テリーが焦げた戦車の中を覗いていた。

デリグはヴァーミリオンから降りて、テリーの元へと向かう。

「テリーどうした?」

「デリグ、、、俺は大きなミスをした。」とテリー

「ミスをして同胞である友人を見捨ててしまった」と続けるテリーの目には涙が光っていた。

「ニールか、、、せめて安らかに」

カンガスタウンの小高い丘にニールの亡骸を埋葬して3機のヴァーミリオンは基地へ戻る。

敵の目的はコロニーの守備隊だとわかったのは、この後の作戦会議だった。

24話 部下の気持ち        

《EarthForceテリーの部屋》

デリグとテリーはあまり積極的には話そうとしない。

「なぁデリグ。ニールは強いやつだ。ああ簡単に敗れるとは、、、俺のミスだ」

「テリー、お前のかつての部下の力量はお前が一番知っていた。俺も敵の本当の目的に気が付けなかった。同罪だぞ」とデリグ。

「しかもクリスは俺の息子だ。あの息子に育てた俺が悪い」とデリグ。

「・・・・」とテリーは何も言わない。

「そろそろ作戦会議だ。行けるか?嫌なら俺からアンナさんに言っておくぞ」とデリグ。

「いや大丈夫だ。」

二人で廊下を歩いてくるとレイナが合流してくる。

「テリーさん大丈夫?」

「俺は大丈夫だ。」

「無線を聞いていた範囲だけれど少し気になったことがあるの。」

「?それは」とデリグ。

「クリスの機体。2回も大砲に耐えられないわ。」とレイナ。

「テリーさんもニールさんの戦車とクリスのファフニルが同等だと判断して、他の方面へ行ったのでしょ?」レイナは歩きながら続ける。

「ああそうだが、、、」とテリー

テリーは胸の中にあるものを閉まっていた。その文には、「辞隊届」と書いてあった。

3人は作戦室に入る。中にはアンナとアレク、サラが居た。

「ああ来たわね。それでは始めようかしら、、、」

「今回のカンガスタウンのことなのだけれど、、、、」とアンナが切り出す。それを制してテリーが「ちょっといいか?」と言う。

その瞬間作戦会議室のドアが開く。

ドアから入ってきたのは凛々しい顔をした青年だ。

「ん誰でやんす?部外者は出ていくだ」とアレク

「!失礼しました。どうぞこちらへ」とアンナ。

テリーも同様に驚いていた。

「アンナさん、テリーこいつは?」とデリグ

「君がデリグさんだね。はじめまして、ダン・ノートン・アレンズと申します。」青年は丁寧にお辞儀をした。

「えっ?あなたが?」

「すこしいいかね?大事な作戦会議の途中なのだが、、、」とダンは言う。

全員は座席に座り、ダンの話を聞く。

「私は地球政府のダンだ。地球政府より依頼を受けて動いている。」

「地球政府はEarthForceを高く評価している。特にヴァーミリオンは地球を守るために欠かせないツールだ。」

「君らはこれまで多くの都市を救ってきた。まずこの功績をたたえたい。」

「地球政府としては本来地球侵略に対する防備を強化すべきなのだろうが、何分環境問題で手一杯な形だ。地球をありのままで残すために、、、ね。したがって君らには多分に迷惑をかける。どうか許して欲しい。」ダンは頭を下げる。

「私がここへ来た目的は、地球政府が全面的にEarthForceを支援することを表明すると共に、いくつかの人材をリクルートしたいという話だ。」

「特にヴァーミリオンのパイロットには興味がある。そこの君、辞めるなら私と共に来ないか?さきほどちらりと見えたのでね、、、」ダンはテリーを指さした。

「!」テリーは固まった。

「テリー!なぜ」とデリグ

「デリグ、、、俺は無力だと思うのさ。これまでも判断ミスが多かった。クリスは俺が説得したためにこのEarthForceを去った。そしてそのためにニールなどの同胞も失った。俺にはもうこの仕事を続ける気力がない。」とテリー

「そうかならばこの地球政府のために働く気はないか?」とダンは言う。

「どういう意味ですか?」とテリーは聞き返す。

「つまりEarthForceを辞めて地球政府の私の元で働くということだ。」とダンは言う。

「君は小さなことに惑わされていないか?真の目的は地球政府もEarthForceも一緒だ。地球を守ること、人々の生活を守ること。このことに変わりはあるまい」

「はい、、、」とテリーは言う。

「ちょっと待てよ。テリーは俺の相棒だ。」とデリグ

「相棒の真の悩みに気が付けなった人は真の相棒なのか?」とダンは諭す。

「うっ」デリグは黙ってしまった。

「地球政府は真に地球を想う人のことを探している、いつでも歓迎だ。テリー。」とダンは右手を差し出す。

テリーは右手を出したがひっこめた。そして胸に閉まっていた文を破いた。

「ダンさん、ありがとうございます。でも俺はEarthForceで生きていきます。」

「そうか仕方ない、アンナ君?」

「はい」

「今回訪れたのは、地球政府として開発資金を直接届けるためだ。」

「それはどういうことですか?」とアンナ

「実は」とダン

ダンの話によると前回前々回とEarthForceの上層部を通じて、資金を支援した。しかしアップデートしたヴァーミリオンをみて、自分の援助した資金がどうやら他にわたっている気がした。

「ということで今回からは直接隊長の君に渡すことにする。有意義に使うとよい。」そういうとダンは作戦室から去っていった。

「何者なんすか、、、、」アレクは言う。

「彼はダン・ノートン・アレンズ地球政府のトップの人よ、ね?テリー」

「え?」テリー以外の皆驚いた。

「元々は俺の上官だった人だ。」とテリー

「なんかすごい人だな」とデリグ。

「サラ、アレク、少し別の相談が、他のみんなは休んでいいわよ。」とアンナ。

3人は作戦室を出る。レイナがハッと気が付いたように言う

「さっきの話で吹き飛んじゃったわね。クリスのファフニルの秘密は、、、」

3人は密かに肩を組んでいた。そこには真のチームになった3人だった。

レイナの話を聞いて、デリグとテリーはクリスへの再戦を決意し、がっちりを握手を酌み交わすのだった。

25話 和解

《Devil’sFang本部》

「お呼びですか?閣下」

「よく聞けお前ら、お前たちには私の名をもじっている機体を与えている。なぜヴァーミリオンに勝てないのだ、、、」

「お許しを閣下、次は成功させます。」ファンテルステロイは冷や汗を必死にかいて弁明する。

「デリングジャーを落として見せろ」とエドワード・グレッグは言う。

続けて「もちろん例のやつをつかって、、、な」

3人は部屋から出ていく

「閣下、そろそろ本気を出すときのようですな」とエドワード。

《EarthForce本部》

「急報!急報!総員出撃体制を取れ」

デリグとテリー、レイナは合流し、ヴァーミリオンの格納庫へと向かう。

「こちらデリグ、今度の任務は?」

「デリングジャーの防衛よ」とアンナ。

「了解」3機は穴から飛び出していった。

《デリングジャー城門外》

「そう簡単には落とせないぜ」とオルグは言う。

オルグ部隊は正面に展開している敵の3機のファフニルと対戦していた。

「撃ちまくれ!撃ちまくれ」とファンテルステロイ

「待て!ファンテルステロイ無駄撃ちはするな」とクリス

「なんだと小僧、このファンテルステロイ様に何を言うか!」

「俺に任せておけ」とクリスのファフニル2号はオルグ隊へ突っ込む

「お、おいちょっと待てよ」

「一機で相手するつもりか馬鹿な」とオルグはミサイルを放つ。

ギリギリでこれをかわし、近接距離からオルグの隣の戦車を破壊する。

「オルグ隊長、、、」

「なんだとこいつ、、、」オルグも苦戦を予測した。

その時に白銀の3機が現れる。

「こちらヴァーミリオンデリグ隊、オルグは無事か?」

「ああ助かった。正門はこの赤いやつだけだから頼めるか?」

「了解」

デリグはクリスと向き合う。

テリーはファンテルステロイと、レイナはジルと向き合う。

ファフニル2号とヴァーミリオンの一騎打ちの様相だ。

「ふふふ、またあの手を使おうかしら、」とジル

デリグにクリスが突っ込んでいく、デリグはショットガンを放ち距離をとる。しかしショットガンが当たる感触がするがクリスのファフニル2号にはダメージを受けた形跡がない。

「なるほど」デリグはこの前の話を思い出していた。

テリーとファンテルステロイならテリーの方が一枚上手だ。

ましてやヴァーミリオンはアップデートされており、兵装も豊富だ。

ジルとレイナはややジルの方が上手だ。

レイナはジルに押されている。

「レイナ無理をするな」とテリー

「分かったわ。防備を固めるわ」とレイナ

ジル「チャンス」そういうとジルはロケットランチャーを出してきた。

高性能のロケットの連射バージョンだ。

「しまった」とテリーとレイナ

ジルのロケットランチャーは次々にショットガンを撃ち破り、レイナのヴァーミリオンを捉えた。

「きゃぁぁ」レイナのヴァーミリオンは墜落する。

レイナのヴァーミリオンは戦闘不能、着陸してその場所にはオルグ隊が到着していた。

オルグ「レイナさん、大丈夫かい?」

「大丈夫よ。オルグさん」

オルグの目はハートだった。

テリーはファンテルステロイとジルを相手にする。

テリーはジルにはもう武器はないとみていた。

ショートブーストを使い、ジルの背後に回り込む。ショットガンがジルのファフニル2号を捉える。

続いてファンテルステロイのミサイルをかわす。

ジルは戦闘能力がほぼないとみるやテリーはファンテルステロイへ向かっていく「!かかったな」とファンテルステロイ。

突然テリーのヴァーミリオンが動かなくなっていた。

これはジルの張っていたワナだ。

「かかったな堕ちろヴァーミリオン」ファンテルステロイからミサイルが発射される。

テリーのヴァーミリオンも戦闘能力を失った。

ファンテルステロイは膠着状態のデリグとクリスの間に入る。

「待て。来るな」とクリス

「それが上官に向かって言う言葉か?」とファンテルステロイ

隙をみてデリグが動く、ショットガンで狙ったのはファンテルステロイだ。

「うぉぉぉぉ」ファンテルステロイとジルは忽然と消えた。

「親父、、、覚悟」続いてクリスがデリグへ向かっていく。

デリグはショットガンを放たなかった。

「?親父死ぬ気か?」クリスのファフニルからショットガンが放たれる。

ドーンと大きな爆発音と共に煙が上がる。

煙の中にあったのはダメージを受けていないヴァーミリオンだった。

「クリスこういうことだよな」とデリグ

「チッ、見破られたか」とクリス。

爆発をしたのは機体ではなく、機体の幻影とボムだった。クリスも同じ方法を使い、あたかもダメージを受けたように見せかけていたのだった。つまりボムが尽きたらこの手は使えない。優秀なパイロットならではの技だ。

「こうなれば正々堂々勝負だ」とクリス

「承知した。向かってこい」とデリグ。

デリグとクリスはちょうど良い相手だった。お互い知らぬ間に笑顔になり、夢中でショットガンをかわし、敵にショットガンを浴びせていた。ゲームをしているかのようだった。

やがて決着がつく、デリングジャー守備隊に使ったショットガンの分、クリスの武器が尽きた。クリスはワープで消えなかった。ファフニルはその場に着陸する。

続いてデリグたちも寄って行った。

「親父覚悟はできている殺せ」とクリスは言った。

「殊勝な心掛けだ。」とデリグは銃を構える。

「待て」間に入ったのはテリーだ。

「デリグ確かにクリスは敵に寝返り、多くの同胞を打ち破った。しかし元は俺が悪いのだ。俺に免じてクリスを助けてくれないか?」

「テリーさん」とクリス

「俺は親父を超えるパイロットになるそれだけが目的で敵に寝返った。そして多くの人を殺した。かばう必要はないよ」と続ける

「クリス、お前はもうデリグをしのぐ腕を持っている。ファフニルとヴァーミリオンではヴァーミリオンの方が上手だ。それで互角にやりあっていたじゃないか?」テリーの目には涙があった。

「デリグさん私からもお願いクリスを救ってあげて!」レイナも入る

「テリーさん、レイナ、俺は俺は」クリスは涙をしながら言う。

「俺はヴァーミリオンの正規パイロットになりたかった。でも親父がいた。親父は全てにおいて俺を上回っていた。能力も、戦場での指揮も、」

「俺は俺は親父になりたかった。そして母さんのような」クリスは涙する。

「アンナ隊長に無線をする」とデリグは去っていく。

オルグの部下を丁重に弔ったあとに、4人は本部へと帰還した。

26話 撤退戦

《Devil’s Fang本部》

「エドワード、それはまことだろうな」

「はい!閣下、これで世界は閣下のものです。」

「フフフついに我の野望が叶うのか」

「はい今度は戦闘機などというものではなく、新兵器のロボットです。戦闘メカ化されており、これまでの我が陣営のシップの能力を秘めています。光線を発し、レーザービームは固い城壁など相手にしません。」

「まずは手始めにこれか」

「はい!閣下これです。」エドワードの指先にはヴァーミリオンがあった。

《デリグ隊》

「レイナそっちに異常はないか?」とデリグ

「異常ないわ」

「え?え?レーダーが、、、」とレイナ

「どうしたレイナ」とデリグ

「機影、機影じゃないわ?大きな物体を発見。こちらへ向かっています。」

「なんだそりゃ?まぁ迎撃するだけだろ」とクリス

「あと3マイルそろそろ目視できるわ」

デリグ達の4機のヴァーミリオンの前に、大きな岩のような物体が現れる。

大きな物体はヴァーミリオンに突入してきた。

「危ない」デリグ達は分かれてかわす。

「なんだあれは」とテリー

「!ロボットだな」

「大きいわ」とレイナ

「レイナ念のためにアンナさんに」とデリグ

「分かったわ」

デリグ達3機のヴァーミリオンで巨大ロボットを迎え撃つ

ロボットの目が光ると同時に光線が発せられる

「クッ!は、速い」スピードはこれまでの武器とは比較にならない。

「これじゃ近づけないな」とテリー

「テリー、クリス、囲むぞ」とデリグ

「了解」「了解」3機は分かれて3方向から攻めることにした。

しかし顔が向いたかと思うと超高速のレーザーが来る。

思うように近づけない。

クリスはそれでも近づこうと試みる。

巨大ロボットがクリスの方向を向いた瞬間、クリスのヴァーミリオンは墜落していた。

レイナがクリスを保護する。

テリーがショートブーストを使い、巨大ロボットへ近づく。

至近距離からショットガンを放つ、しかし命中しているがダメージがない。

ロボットがテリーの方向を向くとテリーのヴァーミリオンも墜落していた。

デリグのヴァーミリオンは、TLSを用いていた。

レーザーが発せられるとTLSもろともデリグのヴァーミリオンも墜落していた。

レイナ「隊長至急ヴァーミリオンの保護を」

「了解」4機はレイナのヴァーミリオンのブーストを使い離脱。

EarthForceの保護キットを使い基地に戻る。

「あのままでは近隣のコロニーが」とデリグ。

「仕方ない。完全に太刀打ちできない」とテリー。

「ちくしょうちくしょう」とクリス。

《EarthForce作戦室》

「みんなも分かっていると思うけれど、今あのロボットへの対応で、一杯一杯よ」とアンナ。

「そこで提案があるの。確率論でしかないけれど、この武器を試す以外にないわ。アレク」とアンナ

「了解~隊長さん、デリグ旦那よく見ておくと良いでっせ」

「アサルトライフルか」とテリー

「アサルトライフルをどう使うの」とレイナ

「まず基本はショートブーストを併用、それに大気圏突入ボタンを同時押しで、レーザーには3秒耐えられるでがす。」とアレク。

「近距離に近づいたところでアサルトライフルを相手の弱点に」

「弱点それは?」みんなアレクに注目する

「分からないです」アレクは軽くかわす。

「ここが弱点の候補です。」とサラ。

サラ曰く弱点の候補は目、首の付け根、頭の後ろ、胴体の中央部、足の5か所だった。

「ロボットの動力源を狙うのがポイントだと思います。」とサラ。

「5か所か、、、」4人のパイロットは悩んだ。

「アレク、ヴァーミリオンのメンテナンスは済んでいるか?」とデリグ。

「旦那もういけまっせ」とアレク

「よしこう悩んでいるうちにもコロニーが襲われている。危険な掛けだがやるしかない」とデリグ。

「了解」とみんな応じる。

4人のパイロットが出て行った部屋でアンナはつぶやく

「なんか良いチームになったわね。」

27話 真実            

「よし!ヴァーミリオン出撃せよ」とデリグ

4機は巨大ロボットがいる場所へと向かっていく。

巨大ロボットは近くのコロニーを襲っていたが、ヴァーミリオンの接近に気が付くとこちらへ向かってきた。

「作戦を開始する」デリグの指令と共に4か所に分かれるヴァーミリオン。

ロボットを前後左右から囲む形だ。

ロボットの超高速レーザーが発せられる。そのタイミングは掴み距離を詰められるだけ詰める4機。

「よし突撃するぞ」4機はショートブーストを使いロボットへ迫る。

デリグは目、テリーは首の後ろ、レイナは体の中央部、クリスは頭の後ろを狙う。

4機から放たれるアサルトライフルが巨大ロボットに命中した。

「やったか?!」と思った瞬間。高速レーザーが飛んでくる。

4機は墜落した。

墜落したが、残っているブーストを使い離脱した。

「ダメだったか、、、」ヴァーミリオン4機は修理が必要だった。

「よーしアレク様の腕の見せ所よ1日待っててね~~」

「サラ、ちょっといいかしら」とアンナ

「アレク!ちょっといいかしら」とアンナ

3人でしばらく話しているうちに「おおそれは」とアレクが言う。

「了解しやした~少し待っててね」とアレクはヴァーミリオンへ向かう。

デリグとテリー、クリスはうなだれていた。3人の元にレイナがやってくる。

「3人ともしけた面しているわ。とりあえず後は足を狙えば」

「ああ、そうだな、、、2回もやられるとは思わなかったぜ。」とクリス。

そのとき部屋をノックする音が聞こえた。「すみません、、、ちょっといいですか?」

見たことのない老人が立っていた。「こちらはデリグさんですか、、、」

「ああそうだが、、、!あなたは?」とデリグ

「すまん、クリスを残して出て行ってくれるか?」とテリーとレイナを部屋から出す。

「お久ぶりです。」と老人「???」とクリス。

「ああクリス。この人はニーナの主治医だ。そして俺の当時の主治医でもある。あの日以来担当医からは外れてもらっているが、、、な。」

「あの小さな赤子がこんなに育ちましたか、、、時が経つのは早いですねぇ」

「実は悲しい事実を告げないといけません。」老人は改まって言う。

「ニーナさんは、元から死ぬつもりでした。」続けて言う。

「!なぜそれが分かる?」デリグは言う。

「あのとき処方された薬、デリグさんには睡眠薬、ニーナさんには、、、、」

「ニーナさんはデリグさんが襲われることを悟っていました。何故なら、ニーナさんは元々敵のスパイだからです。」

「え?」デリグとクリスは固まる。

「ニーナさんは敵から洗脳されていました。そして二重人格のように乖離されていました。」

「1つの人格ではデリグさんの妻、お子さんの母。もう片方は敵のスパイで情報源」老人は続ける。

「嘘だ!嘘だ!嘘だ!」とクリス。老人を激しくつかみかかる。「やめろクリス」

「ある日、ニーナさんからこういわれたのです。『私を殺す薬をください』と、、、」

クリスは部屋から出て行った。

「私は迷いました。しかし、あの日の処方はニーナさんの意志です。当然私にも敵の監視がついていました。デリグさんを亡き者にしようとニーナさんと私に監視を」

「当然あからさまに薬は出せません。特に劇薬は手に入れた瞬間に私も怪しまれます。」

「したがってデリグさんにあの日睡眠薬を飲ませるようにしました。そして実行犯を手引きしたのは、、、」と老人は言葉に詰まる。

「したのは?ニーナだと言うのか?」とデリグ

「はい。おそらくは、、、」と老人

「ニーナはなぜ私のかばったのか?」とデリグ。

「ニーナさんは死を覚悟していました。特にクリスさんを生んでからその兆候が強くなったようです。」

「自分が死ぬことでデリグさんとクリスさんが生き残れるのなら、これほど良いことはないと、、、」

「もう少し早く告げようかと迷ったのですが、何分基地を探すので遅れました。これがその証拠です。」老人は手紙をデリグに渡す。

「ニーナ」デリグは手紙を受け取り、老人を帰す。

「失礼しました。もう私もここに来ることはないでしょう。」

手紙にはこう書いてあった。

(親愛なるあなたへ この手紙を読んでいると言うこと、私はこの世からいないのでしょう。クリスは元気に育っていますか?先生にこの手紙を託すほかはなかったのです。私は敵のスパイです。あなたに近づき、あなたから情報を得ることとあなたを亡き者にすることが使命のスパイです。あなたは見事に私に引っかかりました。そして結ばれました。私はこのときはあなたのことをそれほど好きという感情がありませんでした。しかし時が経つのにつれあなたにどんどん惹かれていきました。無償の愛というものに居心地の良さを感じてしまいました。そしてクリスが生まれると私の感情は愛に変わりました。私は心からあなたを愛するようになったのです。せめて私の命をなげうってでも、あなたとクリスを救いたいと思うようになりました。しかし同時に私の中での潜在的な正義との間で苦しみました。苦しんだ答えが、「私が死ぬこと」でした。今でもあなたとクリスを思っています。どうか命を大切に、クリスを頼みましたよ。ニーナ)

デリグの頬は涙で濡れていた。

その様子をレイナが物陰から見ていた。

「レイナ、、、さん」とサラがやってきた。レイナはハッと我に返る「サラ。どうしたの?」

「デリグさんに用事があって、新しい武器のことで」

「今!今はよした方がいいんじゃない?」とレイナ。

「えっそうですか?ではまた今度にします。」とサラ

(デリグさん泣いていた。初めてみたわ)

《ヴァーミリオン格納庫》

「アップデート完成でがす」とアレク

「アレクサン、アレクサン頼りになるオトコ、ヨ頼りになるオトコ」

「おおファヴィオか」

「今回のアップデートなら勝てるヨ」

「そうだな今回は軍資金もしっかりともらったし、」

28話 ヴァーミリオンの真価

市民「うわぁぁぁぁ助けてくれ~」

巨大な敵ロボットがコロニーを破壊している

巨大ロボットはコロニーの中央部に居座り、周囲をレーザーで破壊し尽くしていく。

「助けてくれ~助けてくれ~」周囲には市民の悲鳴が聞こえる。

むなしく周囲を破壊し尽くしたあと、巨大ロボットは別のコロニーへと行く。

《デリグ隊》

「デリグ作戦は?」

「今回のアップデートでさらに強くなった。2手に分かれロボットに接近するぞ」

「了解」

デリグとレイナ、テリーとクリスに分かれて、ロボットの近くまで来る。

巨大ロボットは相変わらずヴァーミリオンを見ると近づいてくる。

ロボットからレーザーが放たれる。距離が遠いので簡単にかわせる。

「一機はバリアを使え、もう一機はその陰に隠れて接近、敵の足元を狙うぞ」

「了解」レイナとテリーはバリアを張る。

元々このバリアは大気圏脱出用に作られたもので、幾重にも重なった重厚な盾になる。

巨大ロボットのレーザーはバリアに弾かれる。

十分に近づいたのちデリグとクリスが巨大ロボットの足元に近づく、

使用するのはアサルトライフルだ。

デリグは左足のすねの部分、クリスは右足のすねの部分を狙って集中攻撃する。

「ふぉぉぉぉぉ」巨大ロボットは衝撃に耐えられず倒れる。

とりあえず巨大ロボットの動きは封じた。

そこへテリーとレイナがレーザーを浴びせる。

デリグとクリスはアサルトライフルを浴びせる。

4機からの射撃によって、巨大ロボットは戦闘不能になり、やがて大爆発を起こした。

「よし!やった!」

「よくやったわ」とアンナから無線が入る。「サラに変わるわ」

「こちらサラ、敵の信号を傍受し、敵のアジトが分かりました。」とサラ。

「なんだと?それは本当か?」デリグは狂喜した。

「敵のアジトは大気圏外です。地球から一定の距離を持って浮遊しています。」

「よし!位置を教えてくれ。」デリグは言う。

「待て!デリグ、何の装備もなしには危険だ。1回基地に戻ろう」とテリーが言う。

「私もテリーさんに賛成よ」とレイナ。

「サラ、位置を」とデリグ。

「デリグ!」とテリー

「ここから北西に135マイル行き、そこから真上の位置を飛行しています。」

「了解、デリグ隊敵基地へ向かう」とデリグ。

喜んでいたのはクリスだけだった。

「デリグ敵が大気圏外ならバイバーは必要じゃないのか?」とテリー

「アンナさんに頼んであるもうじき」

輸送車から装備が落される

「よし、各員それぞれ装備を整えろ」とデリグ。

「了解」

4機はいよいよ突入を試みる。

《Devil’s Fang基地内》

「エドワード上手くいくのだろうな」

「オン・ファフニール閣下ご心配なく、奴らをおびき寄せて一網打尽にします。」

「よし、やってみせろ」

(愚か者のデリグよ、こっちへ来てEarthForceの戦力共々失うがよい)

「サラ!敵の位置は?」とデリグ

「今いるヴァーミリオンのほぼ真上です。」とサラ。

「!ほとんどさっきと動いていない、ワナじゃないのか」とテリー

「敵はこちらが情報を得ていることを知りません。」とサラ。

「そうか、、、」とテリー

テリーには嫌な胸騒ぎがしていた。

そうあのデリグが襲われた夜と同じような感覚。

「よし4機で浮上する」

「了解」

4機は敵の基地へと向かうのだった。今まさにヴァーミリオンの真価が問われる。

29話 友の死 

上空に4機のヴァーミリオンが浮上していく

「あれが敵のアジト?」

「周囲に敵が沢山いるな、、、俺が半分は片付けるぜ」とクリスは敵へ突っ込む

「よし2方向に分かれるぞ」とデリグ

「了解」また通常のようにデリグとレイナ、テリーとクリスに分かれ、敵を片付けていく。

敵の数は300機はいるだろうか。しかしアップデートされたヴァーミリオンに敵いはしない。

敵陣に突っ込む方式のデリグとクリス、サポートのレイナとテリーが絶妙なフォーメーションを保っていた。

思う存分暴れまわる親子。テリーは冷静に見て、敵の動きを分析していた。

(おかしい、、、敵が弱すぎる。何かあるのでは?)

300機はあった敵の機体がほぼ片付いた頃、2機のファフニル2号とそれに従う10機のステルス機が現れる。

ファンテルステロイ「デリグよ。ここで終わりだ。勝負しろ」

「アップデートされたヴァーミリオンに敵いはしない。」とデリグ。

レイナは周囲のステルス機を1機1機片付けていく。

クリスとテリーの前にはジルのファフニル2号が居た。

「ジルさん、、、、」クリスは言う。

「あーら寝返った坊やね、、、」ジルはロケットランチャーを撃ち近づいてくる。

「クリス危ない」とテリーが擁護に入る。

「テリーさんここは俺にやらせて、周囲のやつを相手にしてくれないか?」クリスは言う。

ファンテルステロイはデリグへ高性能誘導ミサイルを放つ。

「これでデリグ、動きがとれまい」

デリグのヴァーミリオンは被弾したかのように思えた。

しかし、ヴァーミリオンはダメージ1つ受けていない。

レイナがスナイパーライフルで誘導ミサイルを破壊していた。

「デリグさんステルス機は片付いたわよ」

デリグはショットガンとアサルトライフル、レイナはスナイパーライフルで、ファンテルステロイを追い詰める。

ファンテルステロイのファフニル2号は2機からの攻撃に耐えられず、破壊された。ファンテルステロイはワープを使って逃げたみたいだ。

ジルとクリスはお互いにショットガンとランチャーでやりあっていたが、テリーがステルス機を破壊する。

「テリーさんここは1対1でやらせてくれ」と懇願するクリス。

「了解わかった。存分にやれ」とテリー。

「ありがとう」とクリス

クリスのヴァーミリオンはジルに突っ込む、1発2発と受けたが、距離を詰めて、アサルトライフルを放つ。ジルのファフニル2号も破壊された。ジルもワープで逃げたみたいだ。

4機は一旦敵の基地の前に集合する。

「外は片付いたみたいだな、、、」とデリグ

その時、敵のアジトの門が開く。

「えっ?」4人は首を傾げた。

「よし突っ込むぞ」とデリグ。

「待てデリグ、敵のワナだ。周囲を調べてから、、あ」

テリーの静止を聞かず、デリグのヴァーミリオンは動いていた。

続いてクリスとレイナ、テリーのヴァーミリオンも基地内に入る。

「なんだ?この部屋」

あたりはガラスのようなものに包まれている。ヴァーミリオンは前後左右に映っていた。

一瞬きらりと光る。

「うぉ」クリスのヴァーミリオンが被弾した。

「どこから攻撃が来るか見えない。気をつけろ」とデリグ。

またキラリと光ったかに見えるとレイナのヴァーミリオンが被弾した。

デリグは前方を見ていた。前方もガラスになっており、ヴァーミリオンが映っているだけだった。「よし突破するぞ」とデリグが発した瞬間、デリグのヴァーミリオンも被弾する。

「これでは消耗戦だな。」テリーはやや後方で全体を見ていた。

「!これか」テリーが異常を発見する。ガラスにヴァーミリオンが映っていない箇所があるのだ。それも約8か所、わずかなところで見切れている箇所がある。

「みんな、ヴァーミリオンを動かせ」テリーは指示をする。

「了解」全員ヴァーミリオンを移動させる。

レーザーは反射もしてくる。

当然動くとリスクが高くなるので、直前でかわしたいとデリグとクリスは思っていた。

「動いているヴァーミリオン3機を見つめてテリーは気が付く!あそこだ!」

テリーの動きにデリグとクリスは反応する。

「突撃しろ」デリグとクリスはテリーのいう場所に突撃した。

続いてテリーとレイナも同じ箇所に突撃した。

部屋を抜けたみたいだ。しかしヴァーミリオンはかなり被弾している。

「デリグここは一旦、引こう」テリーは言う。

「そうだな、仕方ない。」とデリグ。

「こちらサラ。デリグ隊応答せよ」と本部から連絡が入る。

「こちらデリグ隊、どうした。」

「相当被弾していると聞いたので、本部へのワープポイントを作ることに成功しました。ここから右手に見える部屋の奥を抜けると空間があり、そこから帰れるようになっています。」

「サラすまんな、、、」デリグは言う。

右手に入ると広い空間がある。

「敵の基地は外から見るより大きいな、、、」クリスは言う。

「な!敵か?」その部屋に入ったら扉が閉められる。

「前方に突撃しろ、4機とも、敵を相手にしていたら、ワープの時間が間に合わない。」とデリグ

前方に突如として敵の機体が現れる。一斉にデリグにミサイルを浴びせる。

ドーンという爆発音の元、デリグはヴァーミリオンが被弾したと思った。

しかしデリグのヴァーミリオンは被弾していない。

身代わりになったのはテリーだ。

「テリー」

「デリグ、ここは俺が残るよ、もうこのヴァーミリオンは移動能力もない。」

「テリー俺のヴァーミリオンに移れ。すぐそばに行く。」とデリグ

「デリグ!お前は指揮官だ。レイナとクリスを頼むよ。俺も続いていくから、、、」

「…」デリグとクリス、レイナは前方に突撃した。しかしテリーのヴァーミリオンの姿だけ残っていない。

「テリーどこにいる」

「デリグか、俺は敵を引き付けるために残るよ。」とテリー

「ダメだ。」

「もう無理、うぉ、敵に囲まれているさ」とテリー

「テリー」デリグは元の部屋に戻ろうとした。

制したのはレイナだ。「デリグさん、ワープの時間はあと少し、もう無理よ。」

「レイナ、テリーをテリーを」

「本部ワープを使います。」

「了解」3機は基地に戻る。

《EarthForce基地内》

「Devil’s Fangが声明を出したわ。ヴァーミリオン1機打ち取ったと、、、」

「!それはテリーの」

一同は暗い顔をしていた。

「テリーとは?連絡ついたのか?」デリグはアンナに聞く。

「いいえ、おそらく戦死したと思うわ」

「俺の判断ミスだ。」とデリグ。

30話 最終決戦          

《EarthForce基地内バー》

「マスターいいかい?」男はマスターに声をかける。

「いいよ」マスターは奥の部屋へ男を案内する。

《EarthForce作戦室》

「前回の作戦は失敗だったわ、テリーまで失うとは」とアンナ

一同は答えない。

「とりあえず今後の作戦は追って伝えるわ。みんな解散して頂戴。それからサラ。歩きながらでいいから少し話があるの。」

「分かりました。」とアンナはサラを連れて作戦室をでる。

「サラ、あなたの成長は目を見張るものがあるわ。」

「いいえ、アンナさんとデリグさんのお陰です。」

「とても助かっているの。」とアンナ続けて

「私たちの一員にならない?Devil’s Fangを抜けて」

「え?」

「サラはとても優秀よ、ただどうもこちらの情報が筒抜けのような気がしていたの。サラ、あなたがスパイだったとはね、、、」とアンナ。

「アンナさん冗談ですか?」とサラは胸からナイフを抜き、アンナを襲う。

「バレちゃ仕方ないです。死んでもらいます。」とサラ。

「私もEarthForceの隊員よ。見くびらないで、」とアンナは距離をとると銃でサラを射抜く、

高い金属音がこだました。その音を聞きつけてデリグ達も駆けつける。

「メカだったの?」とアンナ

「どうした?!サラ、、アンナ隊長これは」とデリグはサラを抱える。

「デリグさん、ごめんなさい。私はエドワード・グレッグに作られたメカ。」

「デリグ、サラから離れて」アンナは言う。

「デリグさん、デリグさんのことは好きです。でも、このコンピューターに仕込まれているプログラムは変えることができないです。」

「デリグ危ない!爆発するわ。」とアンナ

ドーンとサラが爆発した。デリグは吹き飛ばされていた。

サラの爆発したあとには傷を負ったレイナが居た。

「レイナ!」デリグはレイナに駆け寄る。

「デリグさん、デリグさんはいないとだめ、、よ」とレイナは倒れる。

「すぐに病院へ」レイナは重傷を負った。

《数日後作戦室》

「先日の作戦と言い、これまでの経緯と言い、サラが裏でエドワード・グレッグに情報を流していたとみて間違いないわ。」とアンナ

「ヴァーミリオンの能力もこれまでのワナも、そしてテリーも」アンナの目には涙が、

そこへノックをする音がする「ちょっといいかい」ダン・ノートン・アレンズだ。

「今回は悲しい結果になったが、敵の真の目的は、、、地球征服だ。そのためのいろいろな策を弄していたみたいだね。ヴァーミリオンは一番の障害だった。敵にとって。」

「ヴァーミリオンのパイロットで動けるのは、デリグと君の息子だけだ。敵には主な将はいない、いや要らないみたいだね。」

「メカを活用してメカの支配する世の中、人間は一部の支配階級を残し、あとは奴隷にすることが彼らの目的。反抗できないように一部をメカ化、反抗すると壊れるようにプログラミングしてね。」

「今はピンチでもあるがチャンスでもある。敵は情報元を失った。そして敵には強い武器や戦闘機がない。まだ」

「まだ?」デリグはいう。

「そう早いうちに敵はヴァーミリオンの情報を得て、同等のものを作るだろう。そうしたら数では敵わない。つまり」

「つまり、今しか勝負はできないということ、、ですか?」とデリグ。

「そうだ。そして乗り込めるのは君と君の息子だけだ。」

「友や同胞を失って悲しむのもよいだろう。ただ、自分のやるべきことは今やるしかないのではないか?」とダンは問いかける。

「そうね。グレッグ、そして敵のボスを倒す絶好のチャンスかも」アンナは言う。

「親父、俺らでやろうぜ」クリスはデリグを諭す。

デリグの心は決まっていた。

「クリス準備はできているか?」とデリグ

「ああ大丈夫だ。」とクリス

「よしヴァーミリオン出撃せよ。敵本拠地をたたく」

アンナはエドワードの動きを読んでいた。ある程度の本拠地の場所は当分動かないと踏んでいた。前回と同じような位置に敵の基地はあった。それからダン・ノートン・アレンズの情報により、敵の基地は裏門からの方がストレートに罠にかからず侵入できることがわかっていた。デリグとクリスのヴァーミリオンは、バイパーを装備し、裏手から進入する。

しかしそこには巨大ロボットが一機あった。

「まずはあれを片付けるぞ、クリス」

「了解、親父」

バイパーは強力な武器でもあり防御面でも優れている。敵ロボットのレーザーを打ち消しつつ、距離を詰めて、威力を増したショットガンで巨大ロボットを破壊する。

「よし次へ進むぞ」2機のヴァーミリオンは次に部屋へと入る。

そこにはヴァーミリオンの2倍はあろうかという機体があった。

赤い機体から無線が入る。

「よくぞ来た。私はオン・ファフニール、Devil’s Fangの総帥にして、最強のパイロットよ。」

「ヴァーミリオンがいくら性能よかろうと、私の前では無力。ファッファッファッ」

赤い機体からレーザーが放たれる。デリグとクリスはギリギリでこれをかわす。

(は、速い)レーザーのスピードは巨大ロボットよりも数倍は速かった。

再び赤い機体が光ると同時に突進してきた。デリグはこれをかわす。

狙われたのはクリスだ。「うわぁぁ」クリスのヴァーミリオンは墜落した。

「ちくしょう、ここで負けるのか?」デリグは思った。

再び赤い機体、今度はデリグを狙い突進してくる。

デリグはギリギリでかわす。その時にアレクの言葉を思い出した。

「旦那~とっておきボタンがあるんでがす~」

そのボタンは操縦桿の裏手にある。

デリグはそのボタンを押した。

そうするとヴァーミリオンの周囲に青い膜ができた。

「これはバリアか、、、掛けるしかあるまい」

「今度こそ終わりにするぞ、、」赤き機体は突っ込んでくる。

デリグのヴァーミリオンはバイパーを使いながら突撃した。

「何?赤い機体の動きが止まる。デリグと均衡状態になった。」

「うぉぉぉぉぉヴァーミリオン押し返せ、、、、」バイパーとこのバリアの相性も良かった。

バーンという爆発音に近い音がなったと思った時、ヴァーミリオンと赤い機体は墜落した。デリグはヴァーミリオンから出て、オン・ファフニールを追う。

その時後方から射撃され、デリグは肩に傷を負う。

「誰だ?」後ろにいたのは、息子のクリスだ。

「クリス?お前は?」

クリスの目には涙が流れていた。「やめろ、デリグコロス、やめてくれ~、デリグヲコロス」

「クリス!お前」

場内に放送が流れる。

「フフフ、お前の息子には最新のメカを搭載したぞ」エドワード・グレッグだ。

「逆らえまい。そしてこの基地ごと爆発するがよい。」

「親父~嫌だ~フフフコロスコロス、」クリスはデリグに銃口を向ける。

デリグはクリスを撃った。そして、数分後

Devil’s Fangの基地は大爆発していた。

デリグとクリスは巻き込まれたのだろうか?

エドワード・グレッグとオン・ファフニールは?

消息は不明だった。

《1か月後》

「んっんっ」病院のベッドの上で、レイナが目を覚ます。

「レイナ」声をかけたのは、レイナがこれから人生を共にする男だった。

(第3部完)

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