E-506 短編小説(第二部)

11話 解放戦線

《Earthforce基地内》

「緊急事態!緊急事態!総員出撃体制を取れ」

緊急速報が流れる

寝ていたデリグはすぐに飛び起きテリーと合流、ヴァーミリオンへ向かう

ヴァーミリオンに乗り込むと無線でアンナと通信。

「今度は?」

「今各コロニーから敵が無数に現れていると通報が来ているわ」とアンナ

「どうするヴァーミリオン小隊で各個撃破するのか?」とデリグ

「どのくらいのコロニーから通報が来ている?」とテリー

「分かりません。混乱しています」とサラが言う。

「レイナ、ヴァーミリオンに乗ったわ」

「とりあえず3機小隊で近くのアスラルドへ向かって!必要なら無人機をそっちに送るから」とアンナ

「了解!ヴァーミリオン出撃する」

《デリングジャー》

「よしもうすぐここは落ちるな」ファンテルステロイは言う。

善戦していたデリングジャーの守備隊は、一機の赤い機体に翻弄されていた。

「なんだ!あの赤い機体だけで次々にこっちがやられていくぞ」

ファンテルステロイ「さずがは元、、、なだけはある、なかなかの戦力だ」

守備隊が撃破されると城塞都市と言われているデリングジャーは落ちた。

一人の若者の力によって、、、

「なかなか坊やもやるじゃない、、、」ジルは言う

「かなり戦力が増強されたな!メカだとつまらん」ファンテルステロイは言う。

「あとはグレッグに任せよう。ジル、○○次へ行くぞ」

「了解」

「了解」

《アスラルド近郊》

「前方15時の方向に敵機発見!数は、、、」

「どうしたレイナ、、、」

「?」

「敵は300機!はあると思います」とレイナ

「300!多すぎやしないか?」

「分散すると危険だ。固まって行動するぞ!テリー、レイナついてこい突撃するぞ」デリグの合図と共にヴァーミリオンの機体は黒い機影に突っ込んでいく

敵の黒い機体は、ヴァーミリオンの突撃に気が付くと一斉に射撃してくる。

ヴァーミリオンはアップデートしており、多少の射撃には耐えられるようにバリアがはってある。

敵機はバリアに気が付くと後ろに回り込むが次々に撃墜される。

ヴァーミリオンは単騎突撃に向いている後方にも射撃ができるように改造されている。

ヴァーミリオン3機の突撃で敵の布陣がばらける。

中央部には指揮系をつかさどるシップがあった。

デリグ「俺はシップをやる。テリー、レイナ援護を頼む」

「了解」「了解」

デリグはシップのレーザーを巧みにかわし距離を詰める。

高性能ショットガンを放ち、シップに確実にダメージを与えていく

やがてシップが沈むと共に敵の部隊は分散離散。確実にテリーとレイナが仕留めていく。

「!」その時だった。

「レイナ危ない!」

レイナの後ろに10機の機体現れる。

レイナのヴァーミリオンは回避行動を取る。テリーとデリグが援護に入る。

「チッ!間に合わないか、、、」

その時だった。

赤く輝くレーザーが地上から発せられると10機のうち5機は一気に撃墜。

その間に、間に合ったテリーとデリグで残りの機体も撃墜

「あのレーザーは?」レイナは地上に降りた。

やがて近づく巨大な戦車のような車両から一人の男が現れる。

「助かったわ、あなたは誰?」レイナは言う。

「俺はオルグ、オルグ・プラトンだ」

「ありがとうオルグ」

「俺たちはデリングジャーの守備戦で揺動隊に誘われちまって、、デリングジャーは落ちた。」

「そうなのね」

「アスラルドには味方がいる。アスラルドの部隊と合流し、デリングジャーを取り戻す」オルグは意気揚々と言った。

やがてデリグとテリーもやってくる。

「邪魔したかな、、、」とデリグ

「もぅ!デリグさん違うわよ。紹介するわこの人はオルグ」

その瞬間オルグの表情が変わる。

「オルグ!あのオルグか!」テリーは言った。

「お!テリーじゃねえか、、、久しぶりだな」

「知り合いなのか?」デリグは言う。

「ああ古い付き合いだ」テリーは答える

オルグはデリグには挨拶をしなかった。

12話 魔の手           

《Earthforce本部デリグの部屋》

コンコンとノックがする

「入るわよ」アンナだ

「今大丈夫かしら?」とアンナ

「大丈夫だ。何かの作戦かい?」とデリグ

「少し話したいことがあるの、敵の参謀のことなんだけれど、、、」

「ああ前回の策と言い、優秀な作戦参謀がいることは分かるような」

「敵は数で勝負してくるわ」とアンナは続けて

「ヴァーミリオンの戦闘力に敵う相手はいないけれど、クリスを失った代償は大きいわ」

「・・・」

「敵の参謀の名はエドワード・グレッグ」

「!え!」と驚くデリグ

「私の名はアンナ・グレッグ、私は彼の娘よ」

「そうだったのか、、、」

「父は元々Earthforceの作戦担当だったの、それが15年前の事件によって」

「15年前の事件、、、」

15年前の事件とは、Earthforceが設立して間もない時期に起こった出来事。まだ戦闘機も持たない構成員がいるだけの組織のEarthforceが、世界政府から狙われて、標的にされた出来事。

なぜ標的にされたのかというと、当時の世界は、巨大な大国の争いが続いており、まだ人間が住める土地が多かった。Earthforceは元々世界が環境破壊により汚染され、現在のコロニーのような集まりになることを予見し、世界政府を作ろうと画策していた。

現在は世界政府に近い組織として、認められているが、15年前には、環境保護団体の一種としてしか見なされていなかった。したがって一部の団体から狙われていた。エドワード・グレッグは、Earthforceの格を上げようといろいろな策を弄した。まずクラウドファンディングで資金を集め、プロモーションをし、構成員を増やしていった。その際に事件が起こる。15年前のある日、Earthforceの構成員が演説中に暴漢に襲われた。当時のEarthforceへの世間の目は冷たく、世論は暴漢を支持する意見も多かった。幹部は当時の作戦参謀であったエドワードに責任を背負わせて、彼を辞任に追いやった。「Earthforceの世界政府化の野望はエドワード・グレッグによって画策された絵図だったと、、、」マスコミが取り上げ、エドワード・グレッグは世間から一斉に非難された。

「私は当時高校生だったわ、家の前にはカメラが何台もあり、出てくる家族に質問を浴びせたわ、特に非難のね、、、」「エドワード・グレッグは自殺をしたと思わせて、闇の世界への入っていったの、、、それがまさかDevil’s Fangに入るとは、、、」

「そうか、、、アンナさんもつらい思いをしているのだな、、、」デリグは言った。

「私はそれから父の名誉の回復に務めるためにEarthforceに入ったの。」

「なるほど、敵には優秀な参謀か、、、」

2人が話しているとテリーが入ってきた。

「あ!すまんアンナさんとデリグ、お邪魔だったか?」

「いやいや気にするな、よくあることだ」とデリグ

「そうよね、よくあることね」とアンナは続けて

「デリグとテリーにはガバヤの開放に向かってほしいの、、、」

《ガバヤ市街地》

「ニンゲンは収容せよ収容せよ」Devil’s Fangのメカが動いている

センサーで体温を検知し、人間という人間を拉致していく

子供も大人も高齢者も、全て拉致していく

ガバヤの市街地は死のコロニーと化していた。

そんな折にヴァーミリオンが3機駆け付ける

「メカを確実に破壊したのちに着陸するぞ」とデリグ。

「了解」とテリーとレイナ

ヴァーミリオンの高性能ショットガンは、威力こそ低めだが精度が高い。

人を連れているメカでも手慣れたパイロットによりメカだけを確実に仕留めていく、

一通りのメカを壊したあと、着陸する。

「少し遅かったみたいだな、、、」とテリー

「ヴァーミリオンの位置を中心に円を描くように生存者を救出していくぞ」とデリグ

そんな時だった。

やや灰色がかった空が急に暗くなる。

「ど、どうした?」デリグとテリーは足を止め、空を見上げる。

「キャッ!なにこれ?」と声がする。

「レイナ?どうした」二人は駆け付ける。

「デリグ、テリーこれを見て」レイナが指を指す方向には、タイマーと丸形の直系2mはあろうかというボールのようなものがあった。

「!これは」タイマーは残り18分25秒を刻んで徐々に数字が減っていく、

「!時限爆弾」テリーが言う。

「そうかもな」デリグは言う。

「見る限り生存者はいないみたいね」とレイナ

「仕方ないな、ガバヤから脱出するぞ」とデリグ。

「了解」3人はヴァーミリオンに乗りこみ飛び立とうとする。

3人が飛び立ったときだった。

壁にぶち当たるようにして灰色の膜のようなところから出られない。

「!これはバリアか!破壊する」とテリーはショットガンを放つ

しかしショットガンは簡単にはじき返される。

「!しまったこれが敵の作戦か!」デリグは言う。

そうヴァーミリオンは誘い込まれたのだ。そしてあと15分後にガバヤと共に爆発をして粉々になる予定だ。

サラから無線が入る「デリグ部隊応答せよ」

「こちらデリグ。現在ガバヤにいる」

「ガバヤが不思議な状況なので連絡しました」とサラ

「どうやら閉じ込められたみたいだ」とデリグ

「アレクに替わるわ」とサラ、続けてアレクが

「旦那ヴァーミリオンにはいざというときのために大気圏を破るシステムがあるの知っているかい?」

「初耳だな。今回のバリアを破るのに使えそうか?」

「試してみる価値はありそうでっせ。ヴァーミリオンの中のレバーの下の赤ボタンそれを突入するタイミングで押すのさ。あ、ちなみにブーストと同時に使用しないと効果ないぜ」

「了解!テリー、レイナ聞いていたか?」

「OK」とテリー

「ボタンはこれね」とレイナ

「よしデリグ隊これから脱出を計るいくぞ」

3機はブーストを使い、それから大気圏突入ボタンを使用する。

灰色から黒に替わっていた景色が青みかかっていた場所へ3機はワープしたように抜けていく。

その時だった。ガバヤがものすごい轟音と共に爆発。コロニーの合った場所には大きなクレーターのような穴があるだけだった。

「今回のはさすがにやばかったな」とテリー

「・・・」デリグはエドワード・グレッグのことを考えていた。

13話 頑なに拒む人

激しい戦闘のあとに現れた少女。助けたと思っていたのだが、、、

《EarthForceヴァーミリオン格納庫》

「・・・」デリグはヴァーミリオンを触りながらエドワード・グレッグのことを考えていた。

そこへファヴィオとアレクが現れる

「デリグさん、デリグさんナヤンデいる。ファヴィオ相談にノリマス」

「旦那この前のはやばかったな」

「ファヴィオありがとう。アレク本当にこの前は助かった。」

「本来は宇宙戦闘用に改良していたのがよかった」

「ヴァーミリオンにはその他の機能があるのかい?」

「そうだな、あといつくかは隠し機能があるよ」

「ヴィヴィーファヴィオもカクシキノウがホシイ」

デリグとアレクは大笑いした。

そこへ放送が流れる

「アンナよ!至急ヴァーミリオン出撃して」

デリグは先にヴァーミリオンに乗りこむ、

テリーとレイナも続けて乗り込む

エレベーターで上がっていく中で、テリーと

「今回の任務は聞いているのか?」

「いいや、出撃と言われただけ」

するとレイナが「本部今回の任務は?」

「偵察と保護任務です。」とサラ、続けて

「この荒れ地の付近で人が目撃されています。」

「了解したわ」

ヴァーミリオンは穴から飛び立っていった。

30分くらい東に向かうと敵の赤い機影があった。

その付近には、人影もある。

「デリグ隊戦闘に入る」「本部了解」

赤い機体は1機、その他に黒い機体が4機、いずれも人のいる方向へ向かっている。

3機のヴァーミリオンはブーストを使い、一気に距離を詰める。

「!ファンテルステロイだ」

「デリグ・パンドナだな」

デリグ「俺が赤いやつとやる、後の黒い機体は任せるぞ!テリー、レイナ」

「了解」「了解」

敵の赤い機体はアップデートしており、いつもと動きが違う

「ファンテルステロイ様にかかればヴァーミリオンなど」

ただ相変わらず無駄打ちの多いのがファンテルステロイだ。

いつものようにデリグはマシンガンをギリギリでかわして距離を詰める。

「ふん!これでもくらえ!」格納庫から出てきた誘導ミサイルだ。

デリグは一度距離を離れる。向かってきた誘導ミサイルをショットガンで打ち抜く

「!」なぜか誘導ミサイルはびくともしない

「かかったなデリグ・パンドナお前もこれで終わりだ!」

ドーンという大きな爆発音の元、ヴァーミリオンは被弾する。

損傷は大きいが戦闘力は失っていない。

「ヴァーミリオン突っ込め」デリグはブーストを使い、ファンテルステロイの機体に突っ込み、ショットガンを放つ

近接戦でも強いのがヴァーミリオンの真骨頂だ。

テリーとレイナが応援に駆け付ける。

ファンテルステロイは逃げて行った。

地上をみると数名の人影が見える。

3機は着陸すると人影の方へ走って行った。

そこには老人と少女がいた。

「大丈夫か?」デリグは声をかける

「・・・」反応がない

とっさに老人がナイフをとりデリグを襲う。

「危ない」テリーが間一髪のところでおさえに入る。

武器を取り上げ、尋問するデリグ

次に少女に問いかける。

「・・・」反応がない

テリーは老人を縛ったあとに、少女に近づいていった。

老人は「メカの世界に万歳。秩序ある世界をDevil’s Fangに栄光あれ」といっている。

テリーは少女に手を伸ばす。その時

少女は胸のポケットから銃を取り出した。

軽い音が響く。

すると少女は銃でうちぬかれていた。

打ち抜いたのはレイナだ。

少女は力なく倒れた。

「デリグさん、テリーさんも甘いわ。この人たち完全に堕ちている。洗脳されているのよ」

「デリグ、、、」テリーは言った。

「このまま基地に連れて行ってもどうしようもない。老人は見捨てていこう。」

「そんなことはできるか」デリグは言った。続けて

「レイナ、なぜそこまで言い切れるのか?」

「デリグさん。私はデリグさんが心配で、」レイナは涙声だった。

「老人は解放しよう」デリグは言った。

「オボエテイロヨ」片言のように老人は言う。

帰りの機内で3人の会話はなかった。

《Earthforceのデリグの部屋》

「デリグさん入っていい?」レイナがやってきた。

「デリグさん、私はデリグさんのことが心配なの。」

「そうなのか、でも俺は簡単にやられはしない」

「彼ら(Devil’s Fang)はこれまでの常識が通用しないわ。私もしデリグさんに何かあったら、、、」レイナの眼には涙があった。

「レイナ、、、」デリグは肩をそっとなでた。

「俺はやられはしない。レイナは自分のことを考えていろよ」

レイナは涙を流しながら首を左右に振った。

デリグはレイナの肩を軽く叩く

14話 デリングジャー解放戦

デリングジャー、、、幾重もの塹壕に囲まれた城塞都市。この都市は100年落ちることがないと言われている。しかしエドワード・グレッグの巧みな陽動作戦により、守備隊は総じて引きずり出され、今デリングジャーはメカに支配された暗黒都市になっている。水と緑に囲まれた城塞都市の内部では、容赦ない住民狩りが進んでいた。

オルグ「守備隊は離散しただけで、大半は残っている。俺らだけで十分なはずだ」

兵士「オルグさん連絡手段がないのにどうするのだよ。それに敵は無線を傍受していると聞いている。Earthforceの力を借りた方が良いのでは、伝令を出そう」

オルグは一瞬不快な顔をしたが、同時にウキウキもしていた。

《EarthForce本部作戦会議》

「次はデリングジャーの開放が任務か、、、」テリーは言う

「そうね、そろそろ期は熟していて、デリングジャーの守備隊とも連絡が取れつつあるわ」アンナが答える。そこへ連絡が来る。アンナの目が光る。

「オルグ・ブラトン隊が1日後にデリングジャーに突撃するわ。それに合わせてヴァーミリオンを各個小隊にしていけば、デリングジャーを包囲できる。サラは各地に散らばった守備隊に伝令を!くれぐれも敵に悟られないようにね。」

「デリグとテリー、レイナそれぞれに無人機を3機付けるわ。」アンナは続ける

「オルグ隊は正面門からデリグは反対側の門から、テリーは西門、レイナは東門。タイミングが大事ね、それぞれ同時に突入すること。無線で連携して!!」

「了解」「了解」「了解」

《ヴァーミリオン機内》

「こちらデリグ、テリーとレイナは準備できたか?」

「テリー隊準備完了」「レイナ隊準備完了」

エレベーターを昇る。

「よしヴァーミリオン出撃せよ。目標はデリングジャー」

3機と無人機9機は出撃していった。

《デリングジャー郊外オルグ隊》

オルグ「野郎ども行くぞ!オルグ隊の力を見せよ。メカを中心に破壊してくぞ」

兵士「オー!」

オルグ隊はこの世界では珍しい戦車に乗っている。機動力は劣るが、市街地戦は強い。アンナはオルグ隊の特徴を知りつくし、ヴァーミリオンは援護に回るようにした。

オルグは敵を見つけると茶色がかった戦車を乗りこなして、進撃していく。

オルグ隊の突撃に敵守備として残されたメカが応戦するが、オルグの正確な技術により確実に破壊されていく、正門守備隊はほぼ壊滅するとオルグは

「ヴァーミリオンのあんちゃんたち、オルグ隊はデリンジャー市街に突入するぜ」

と無線を入れて再び戦闘に戻る。

守備隊は正門に集結した。と同時に各門の守備隊は少し手薄になる。

デリグ「今だ!ヴァーミリオン部隊突入せよ!」テリーとレイナもこれに呼応する。

ヴァーミリオンは敵守備隊でも機動力の高い戦闘機から狙っていく。

黒い戦闘機はほぼ方向を正門に向けており、ヴァーミリオンの部隊で同時に奇襲をかけた形になる。

またヴァーミリオンの高性能のショットガンは、確実に敵メカを仕留めていった。

デリングジャーの守備隊は各門を守ることができないと判断。

デリングジャー中央部にある神殿に立てこもった。

オルグ隊の破壊力、ヴァーミリオンの機動力をもってデリングジャーのほぼ一帯を制圧した。

デリグ「よし降りて戦うぞ!レイナは敵の脱出口を封鎖してくれ」

テリー「了解」レイナ「了解」

デリグとテリーはオルグと合流する。

オルグ「地上戦ならおれに任せとけ、援護を頼む。神殿の中は俺の方が知っている」

テリー「分かった。無理はするなよ」デリグ「援護を中心に担おう」

オルグ隊は神殿に突入し、神殿の周囲はレイナ隊により包囲している。

デリングジャーの神殿内で特に敵が潜みそうな箇所をテリーがデリグはオルグの後に続いていく。

オルグは猪突猛進に神殿の中心部へと向かっていく。

神殿の中心部には市民を盾に取ったメカがいた。

「キサマラ、この人間をコロシタクナケレバ、武器をステヨ。」

オルグは一瞬戸惑い、持っている武器を捨てる。

「かかったな、皆で一斉にカカレ」周囲から5体のメカが現れる。

しかしその5体は一瞬にして破壊された。デリグが駆け付けたのだ。

オルグはそのすきに武器をとり、人質をとっているメカを打ち抜く。オルグの射撃の腕も見事だ。

人質を救いだし、そこへテリーが駆け付ける。

「こっちは大半片付いたぞ。無事か?」

オルグ「俺にかかっちゃこの手のものはイチコロよ」

デリグの顔にも久しぶりに笑顔が見えた。

オルグ「援護ありがとよ。おかげで早く制圧できたぜ。」

デリグ「こちらこそだ。これからもデリングジャーを頼む」

そこへレイナが駆けつけた。「こっちもすべて完了したわ」

4人はガッチリと手を組んで、お互いの健闘を称えあった。

兵士から「ばんざーい」という声が聞こえる。オルグ隊を中心として歓声に満ちていた。

やがて地下施設に避難していた住民も戻ってくる。

こうしてオルグ・プラトンはデリングジャーの英雄となった。

テリー「デリグたまには主役を譲ってもよいよな、、、」

デリグ「ああ」

オルグ「よっしゃー今日は祝勝会だぜ、みんなも参加しろよな!」

「アルコールが入らなければいいぜ」テリーの顔は高揚していた。レイナも笑顔だった。

オルグはレイナの手を取り、「一緒に行こうぜ」という。

レイナはデリグの方を見ていたが、デリグは視線を反らす。

テリー「アンナ隊長デリングジャーで泊まる許可を」

アンナ「了解、特に周囲に異常はないわ、飲んでも構わないわよ」

こうして3人はデリングジャーにて宴に参加した。

翌朝3名計12機は、基地に帰還すべくデリングジャーを旅立つ。

オルグは小高い丘の上からヴァーミリオンを見送った「この借りはいつか返すぜ」

15話 ヴァーミリオンの敗北 

《デリングジャーから帰還中》

「テリー昨日の酒は旨かった」

「ああ!久しぶりの爽快」

「二人とも少しは緊張感を」とレイナは言う

「レイナ、オルグは常にみていたぞ!いよいよ春か?」

「デリグさんのいじわる」

「!ちょっとおかしいぞ」

「どうしたテリー?」

「いやデリグ何か見えたような、、、」

「俺のところには何も映っていないぜ」とデリグ

「私のところもよ」をレイナ

「そ、そうだな気のせいか?」

「テリー飲みすぎじゃないのか?」デリグとレイナは笑う

その時だった。

突如として赤い閃光が光るとデリグのヴァーミリオンをかすめた。

「!敵襲か」

「デリグさん、テリーさんこれ敵の数?」

目の前と後方に約30機は有ろう機影が見えた。

「レーダーには映らない、ステルスか!」

「キャア」レイナのヴァーミリオンが被弾する

「大丈夫かレイナ」機影に突っ込むぞとデリグ

「待てデリグ、敵の数を目視で見ろ」

さっきは30機だった敵機の数はその10倍になろうかというくらい

青味がかった空が黒く染められていた。

「こいつら」その途端デリグが被弾する

「どこから飛んでくるか分かりはしない」

デリグは次のレーザーをよけると敵機に近づきショットガンを放つ

しかしショットガンを撃っても黒い影が消えるだけだった。

「なんだこいつら?」

「デリグ回避行動をとろう。レイナブーストは使えるか?」

「使えるわ」

3機はブーストを使い離脱する。

しかし、

ブーストの先にも敵の影が見える

3機は帯たたしい数の光線を浴びる

「やばい!」「デリグこいつら」「このままでは落ちるわ」

いくら耐久性能が高いヴァーミリオンとは言え、

周囲から一斉に浴びる光線には耐えられなかった。

「このままでは墜落する」

「!テリー、レイナ」

「いったん着陸するぞ」

「デリグ下は海だぞ」

「だから着陸するんだ」

「!そうか、わかった」とテリー

3機は高度を落とし海上に沈む。

「1分間潜るぞ」とデリグ

「了解」「了解」

「アンナ聞こえるか?」

「アンナ了解」

「至急応援を頼む。場所はデリングジャーと基地の中間地点だ。」

「わかったわ」

EarthForceの基地から無人機が30機飛び出していった。

《デリグ隊》

「浮上する、敵に奇襲をかけるぞ」

「デリグ!危険じゃないのか?」とテリー

「レイナ敵の情報はつかめているか?」

「全く分からないわ、数もリーダーも」

「サラ!そっちでは情報をつかめていないのか?」

「こちらサラ。ごめんなさい全く、、、」

「無人機の増援を待っていたら溺れ死ぬぜ」とデリグ

「やってみるしかない、、、か」とテリー

「いくぞ浮上して敵に突撃する」

ヴァーミリオンは敵大部隊に突撃するようにいろいろな工夫がされている

目指すは一騎当千の戦闘機だ。

黒い影を追いかけ、ショットガンを放つと消える

突撃すると後ろや前、周囲から黒い影がわいてくる。

こんな経験はデリグも初めてだった。

レーザーは何故かヴァーミリオンを正確に捉え、死角から放たれる。

「!来た」

味方増援だ。

無人機は目的地につくとヴァーミリオンと小隊を汲むようにプログラミングされている。

数の論理上では勝てるはずだった。

しかし

こちらのショットガンは一切手ごたえがない。

そして一瞬輝くと共に、無人機が落されていく。

《Earthforceの本部》

「アレク『あれ』はできている?」

「非常用の『あれ』っすね」

《デリグ隊》

無人機はすべて撃ち落とされ、3機は孤立無援となった。

「クッ!ここで終わりか、、、」デリグもテリーもレイナも覚悟した。

ヴァーミリオンはすでに10発以上被弾しており、耐久力に優れているとはいえ、限界だった。

その時

まばゆいばかりの閃光が輝いた。

被弾していたヴァーミリオン3機は戦場から忽然と消えた。

「!ここは?」見慣れた景色だった。

「アンナよ!非常脱出用の時空装置を使ったの。ヴァーミリオンの性質上、死地に言っても戻れるようにアレクに頼んでおいたのよ」

「助かった」とテリー

「あんなさんありがとう」とレイナ

デリグはあまり浮かない顔をしてヴァーミリオンから降りてきた。

そう

ヴァーミリオンは間違いなく敗北したのだ。

その日デリグは寝られなかった。

それはヴァーミリオンの状態を見れば分かるだろう。損傷が激しく、修理があちこちに必要だった。

16話 新たなる武器         

《EarthForceヴァーミリオン格納庫》

3機のヴァーミリオンはほぼ全壊に近い状態

アレク「・・・ここまで、、、ひどいっス」

デリグ「アレクすまない。俺の撤退の指示が甘かった」

アレク「まぁこのアレクにお任せを!旦那」

テリー「アレクすまない。」

《EarthForce本部》

「アンナ君、今回の出来事を正確に報告したまえ!」

「敵機の湧いてきた理由は不明です。目的も掴めませんでした。」

「そんなのが報告になるとおもっているのか?しっかり報告したまえ」

「わが隊のヴァーミリオン3機及び無人機30機失いました。ただヴァーミリオンは回収しています。」

「今度失敗したら責任問題になるよ。覚悟してくれたまえ」

「了解しました。」とアンナは頭を下げて、部屋を出る。

替わりに1人の若い長髪の男が本部の幹部室に入ってくる。

幹部「なんだ君は?」

「おれはダン。ダン・ノートン・アレンズだ。」

「!し、失礼しました。こちらの座席へどうぞ」

「ヴァーミリオンの能力的なものは世界随一と聞いている。研究費用として3000億ドルを用意した。これを使いたまえ。」

「ありがとうございます。ダン様」

《デリグの部屋》

ノックの音がする

「デリグ入るわよ」

「アンナ、、、」

「とりあえず休みなさい。」

「あの敵は一体、、、」

「考えても無駄よ、アレクがヴァーミリオンを直してすぐに出撃できるようにして」

そこにレイナが入ってくる「アンナさん、デリグさん、少し話を聞いてほしいの」

「なんだ?レイナ」「なーに?レイナ」

「あの敵のことなんだけれど、実は幻影のような気がして、、、」

「幻影?でもヴァーミリオンは被弾した。それが事実だろ?」とデリグ

「そうでもショットガンを撃つと消えて、反応なし、まるで影に向かって撃っているような気がしたわ」とレイナ

「ちょっとレイナ、サラを呼んでくるわ。少し待ってて、、、あ、デリグ、テリーにもここ

に来るように言って」そういうとそさくさとアンナは部屋を出ていく

「?」デリグとレイナはお互いに顔を見あっていた。

「デリグさんは待ってて、テリーさんを呼んでくるわ」とレイナは部屋をでていく。

少し経つとアンナがサラを連れて入ってくる。そしてレイナはテリーを連れて入ってくる。

「作戦会議室でした方がいいんじゃないのか?」とデリグ。

「まぁたまにはいいじゃないか」テリーは少し酔っていた。

「サラが調べてくれたわ」とアンナ

「まずレイナさんの幻影説ですが、半分正しく、半分間違っています。」とサラ

「どういうことだサラ?」

「あの黒い機影は、半分投影されていたものです。」

「!なんだと」デリグとテリーは驚いた。

「しかし、レーザーなどの武器やミサイルは本物でした。おそらく想像ですが、ワープ機能を使い、戦場に武器だけを送り込んだのではと、、、」とサラ。

「デリグ!そういえばあの女ジルとかいったか。あの女も不思議な術を使っていた。」

「おそらく初手の激破した機体に信号をつけておき、その地点にプロジェクションマッピングを使って機体を投影。武器だけをワープで送り込んだと思います。」

「なるほど!なぜ調べられたのだ。」

「それはアレクさんがヴァーミリオンに発信機が付けられていることを聞いて」

「だとしたら合点がいく、奴ら海に入っていた時には攻撃をしてこなかった。」とテリー

「今その対策もアレクさんが行って、ヴァーミリオンは大幅にアップデートの予定です。」とサラ。

「サラ、すごいわね、良く気が付いたわ」とアンナ

「こちらの技能や性能は元々アンナさんの父上が作ったものを踏襲しています。当然今の状況まで正確に得ているかは分からないですが、、、」

「グレッグか!」デリグは言う。

「ごめんなさいね」とアンナ。

《数日後格納庫》

アレクは3日以上寝ないで作業していた。メカが当然手伝ってくれるのだが、肝心な部分を作っていた。それはアレクにしかできない。

「ふぅ~疲れた。どれくらい経ったファヴィオ」

「アレクさんアレクさん、もう75時間経っています。ネテください。ファヴィオが替わりにヤル」

「ファヴィオ。ありがとうでもこうしているうちに敵さんはいろいろなコロニーに進撃しているのだ。俺が休むわけにはいかない。」

「ヴィ―ヴィーアレクさんカッコいい。デリグさんの次にカッコいい。きっとアレクさんにもファンがフエル。ファヴィオウレシイ。」

「、、、ファヴィオ、少し邪魔だから、離れていてくれるか?」

《3日後》

ヴァーミリオン格納庫を訪れるデリグとテリーその目線の先には、まばゆいばかりに光ア輝くヴァーミリオンがたたずんでいた。

「ヴィ―ヴィー、デリグさんテリーさん、ファヴィオずっと見ていたね。アレクさん頑張った。」

「アレクありがとう」とテリー

そこへアレクがよろよろになりながらやってくる。目の下には紫色になったクマがくっきりとできていた。

「旦那!やりましたぜ。もう出撃できま、す、やったよ俺やったよ、、、」アレクはパタリと倒れる。それをデリグが支えた。「アレクありがとう、次は負けない」

アレクを医務室に運んでいったあとに作戦室に二人は立ち寄る

アンナとサラがいた。

やがてレイナがやってくる。

「敵の次の狙いはここよ、至急出撃して」

「了解」「了解」「了解」

ヴァーミリオンは新たなアップデートをしてさらに強力になった。

3機はEarthForceから飛び立っていく。

17話 妻との未練

《EarthForce指令本部》

アンナ「サラ!ずいぶん仕事になれたわね。ここまで戦力になるとは思わなかったわ。」

「アンナさんとデリグさんのおかげです。」サラは続けて言う

「あの、、、アンナさんはデリグさんとどこで知り合ったのですか?」

「デリグとはね、」アンナは雄弁と語りだす。黙ってうなずいているサラ。

「私の父が失踪して、そのあとに出会った彼は、、、彼は、、、」アンナは言葉に詰まる。

「?どうしたのですか?」サラは聞く。

「サラ!なんでもないわよ。仕事しなくちゃデリグ隊はどこにいるの?」

「デリグ隊は南西方面へ哨戒活動中」

《デリグ隊》

「レイナ!だいぶ操縦になれたな、」とデリグは言う。

「本当だ、思い通りに操れるようになった」とテリー

「もぅ!ふたりともからかわないでくださいよ~!」をレイナがいう

「!5時の方面へ不審な影を発見」とレイナ

「了解むかうぞ」デリグ隊は怪しい影へと向かう。

そこにつくとシップがいた。なぜか1艘だけ、

「おかしいな、普通のシップだと敵戦闘機がいるはずだが、」

「私が検閲してきます。」とレイナ

「了解。デリグも行って来いよ。見張りは俺だけで十分だ。」

「テリー頼むぞ」とデリグ

デリグとレイナはシップのそばに着陸して浮かんでいないシップの中へ入る。

「暗いわ、、」「少し用心しておけ。距離を開けないように一緒に行こう」

「きゃぁ」とレイナがつまずく、デリグはレイナの腕を持ち自分の腕で支える。

「大丈夫か?」デリグの顔がレイナに近づく、レイナは顔から一気に熱が噴き出るような感覚を覚えた。

「ん?立てるか?」とデリグは言う。デリグは戦闘以外いつでも冷静だ。

「デリグさん、デリグさんは女の人、、、いいえ何でもないわ」とレイナは言う。

「今は任務中だ。奥に入るぞ」

2人は奥に入っていった。「!」

そこには10人はあろうかという死体がミイラになっていた。

「これって」レイナは困惑する。

「どうやら、幽霊船のようだ。レイナ熱探知機はあるか?生存者がいないか探すぞ。」

「了解」

約1時間捜索しても生存者も敵もいなかった。どうやらみんな朽ち果てた死体ばかりだ。

「・・・」と立ちすくむレイナ。デリグはレイナの肩をそっと叩き「次へ行くぞ」と言う。

(もぅもう少し一緒にいられたらいいのに、でもこんな幽霊船でのデートは嫌)

デリグとレイナはテリーと合流し、デリグ隊は哨戒活動を続ける。

《その日の夜、バーにて》

「マスターいつものやつ」とデリグは入ってきた。

「あいよっ旦那」

そこへアンナがアレクと一緒にやってくる。

「タイチョーさん珍しいねぇ」

「へへへ、今日はデリグの旦那と飲もうかと思って」とアレクが言う

「アレク!違うわよ。私も少し酔いたいだけ、、、」アンナは赤くなっていう。

「タイチョーさん酒飲んでないよ。」マスターは突っ込んだが空気を察して奥へ下がる。

「デリグの旦那となりでいいかい」とアレク。アレクはアンナをデリグの隣に座らせ、自身はアンナを挟むように横に並ぶ。

「こうやって飲むのは何年振りか?」とデリグ。

「そうね」とアンナは少しぎこちない

「俺の知る限りではアンナさんが作戦本部に入る前だよ。まだ20代ぐらいかなぁ」アレクは続けて

「旦那そろそろ再婚は考えないのかい?」

「再婚?相手がいないじゃないか」とデリグ

「相手、俺の知る限りでは、よりどりみどりでっせ」

「アレク!からかわないの」とアンナ

「あ!アンナ隊長もそうですかぁ~。みんなデリグさんデリグさんって」アレクは少し酔った感じでしゃべる

そんな話をしながら時間が経っていく。

「みんなデリグさん、デリグさんって、俺はヴァーミリオンが恋人だよぉ」アレクは完全に酔っていた。

「送って帰ろう」デリグは席を立つ。続けてアンナも「わたしも一緒に行くわ」

「ねぇデリグ、、、デリグはまだニーナのこと」アンナは話す

「忘れられないなぁ、俺にとってはいまだに、出会いも鮮烈だったし、結婚生活とバカ息子との生活も印象に残っている」デリグが胸につけているペンダントをアンナに見せる。

「デリグさんでも、死んだ人を思い続けていても未来はないわ。替わりにはなれないかもしれないけれど、精神的な支えが必要だと思わない?」

「俺?そうだなぁ。」デリグは少し言葉を濁す。

「旦那ぁ~旦那ぁ~ムニャムニャ、、、うらやま」アレクがつぶやく

アンナとデリグは顔を見合わせて笑った。

「アンナ、俺はあんたを信用して背中を預けているのだぜ」

「あら。ありがとう。もしよかったら別の意味でも背中を預けてみない?」アンナは少し

恥ずかしそうに言う。

「まぁ。そうだな、、、」デリグはイエスともノーともいわない答えをだす。

「ジョーダンよ。ジョーダン」アンナはデリグをたたくつもりでアレクのお尻を叩く

「ひぃー女王様。なんなりと~」アレクは酔っぱらいながら言う。

デリグとアンナは大笑いした。

アレクは(タイチョーも旦那も鈍いなぁ、、、、)と思っていた。

《後日デリグの部屋にて》

コンコンとノックをする音がする

「デリグさん入ってもいいかしら、、、」レイナが入ってきた。

「おおいつでもいいぞ」

「突然だけれど、デリグさんは若い子は嫌い?」

「ん?」

「私奥さんの替わりにはなれないわ。でも少し癒すぐらいなら、、、」

「レイナお前にはもっと良い相手がいるだろう。おれに構うなよ」

続いてコンコンとノックをする音がする

「デリグさんいいですか?サラです。」

サラが入ってくるとレイナはバツが悪そうにしている。

「今大丈夫でしたか?」サラは言う

「問題ないぞいつでも来いよ」とデリグ

そのデリグの答えを聞いて顔色が変わるレイナ

「デリグさん、本気で考えておいてね」と言い、デリグの部屋を出るレイナ

「良かったのですか?」サラは言う。

「ん?サラは何か用事があってきたのでは」とデリグ

「私はデリグさんが好きです。」とサラ。

「あ、あぁ仲間としてだな、俺も信頼しているぞ」とデリグ。

「デリグさんに救われて、一生役にたちたいと思っています。」とサラ。

「あぁよろしく頼むぞ」とデリグ。

「それは恋人とてOKということですか?」サラは言う。

「ん?恋人?こんなおっさんだぞ辞めとけ」とデリグ。

「分かりました。また来ます。」とサラがデリグの部屋から出ていく。

部屋を出るとレイナがまだ居た。

サラはレイナに目線を合わせないで去っていく。

18話 敵として

アップデートしてからヴァーミリオンは連戦連勝中だった。

まさに向かうところ敵はいなかった。

哨戒活動、遊撃戦を得意とする彼ら3機はその数百倍があろうかという機体を撃破していった。そんなある日。

《ヴァーミリオン哨戒活動中》

「異常ないわ」とレイナ

「了解」とテリー

「!前方に機影発見!赤い機体です。」とレイナ

「赤い機体?奴らか」とデリグ

「3機で動いてこちらに来ています。」

ヴァーミリオンは一旦その場で旋回活動を行う。

3機の赤い機体はヴァーミリオンを目指すかのようにやってくる。

「ファンテルステロイとジル、あとの一機は?」

「分かりません。敵は優秀なパイロットでも養成したのでしょうか。」

3対3で向き合った計6機。

赤い機体から仕掛けてきた。ジルはテリーに、ファンテルステロイはレイナに、そして、謎の1機はデリグに向かってきた。

デリグはショットガンを放つがギリギリのタイミングでかわし、距離を詰めてくる。

「!」(この動きみたことあるぞ)

「覚悟!」近接して相手の機体からランチャーが放たれる。

デリグはギリギリのところでかわす。

敵の赤い機体もバージョンアップしていた。

「お前、、、クリスか!」

「そうだよおやじ、俺はおやじをここで破る」

「何?クリスだと」とテリー

「えっ?」レイナも動揺していた。

レイナに向かっているファンテルステロイは誘導ミサイルを放ち、同時に近接攻撃を仕掛けてくる。

「二人とも手を抜くな。奴らも手ごわいぞ」

「きゃぁ」レイナのヴァーミリオンは被弾する。どうやらショットガンもついでにやられたみたいだ。

「レイナこれから回避行動をとります。すみません。」

テリーに応対しているジルは苦戦していた。しかしレイナが敗れたことによりファンテルステロイがこれに加勢する。

「チッ!2体1か!」

「テリー大丈夫か?」

「こっちと変わろう」とデリグ

テリーとデリグは入れ替わるようにしてテリーはクリスと、デリグはファンテルステロイとジルを相手にする。

「おやじを破りたかったが、テリーさんなら相手に申し分ない、覚悟」

クリスはテリーに向かっていく。

「おいクリス、お前のやりたかったことはこれか?」とテリー

「そうさ。おやじたちとヴァーミリオンを超える。これが俺のやりたいことだ。」

テリーもヴァーミリオンも戦闘力は申し分ない。

しかしクリスの赤い機体「ファフニル2号」もアップデートがされており、かなりの戦闘力だ。操縦しているクリスがこの機体を上手に使いこなしている。

デリグはもっと苦戦していた。クリスに劣るとは言え、ファフニル2号2機を相手だ。

ファンテルステロイとジルは絶妙なコンビネーションでデリグを追い詰める。

デリグは後方イレイザーガンを使い、両方面対応をする。

「なかなかやるな」ファンテルステロイ

「フフフ、もう終わりかもね」とジル

「クッ!このままではラチがあかん。」とデリグ

クリスと相対しているテリーも苦戦している。

レイナのヴァーミリオンも戦闘力をほぼ失っている。

ファフニル2号には高性能誘導レーザーが仕込んである。

クリスはテリーに向けてレーザーを放つ。

一直線に来たレーザーがテリーのヴァーミリオンに向かってくる。

「!しまった」ドーンと大きな爆発音がした。

「やったわね」とジル

「!」ファンテルステロイはデリグが居なくなっていることに気が付く

デリグがブーストを使い、クリスの後ろに回り込む。

デリグのショットガンがクリスのファフニルをとらえた。

「チッ!おやじ」クリスは首尾を返す。

「テリー大丈夫か?」とデリグ

「ダメージがひどいな、、、」とテリー

「デリグ一旦逃げるぞ」

デリグはファンテルステロイとジル、クリスを誘導するように上昇。

その間にテリーはレイナと合流し、回避体制が整ったところで

「よしブーストをつかうぞ」ヴァーミリオン3機は戦場から離脱した。

帰り道パイロットの口は重かった。

現実多数対3機で負けたのならわかるのだ。

しかし、ヴァーミリオン敵3機に負けたのだ。

しかも相手にはクリスがいる。

テリーとレイナは一言も発しなかった。

今後来る重たい事実がヴァーミリオンを襲うことは容易に誰もが推測できた。

19話 ミラージュ         

《EarthForce本部》

「ということで、敵のアップデートした機体に敗れました。」とレイナ。

「敵にクリスが居たって本当?」とアンナ。

「ああ本当だ。」

「しかもかなり手強い」とテリー。

「手強い?クリスだぞ、大したことないだろ」とデリグ

「デリグ!お前ともまともに渡り合った機体だぞ」とテリー

「今度のときは負けない」とデリグ

「デリグ!お前の性格がそうだからクリスは、、、」とテリー

「クリスは俺が生んだ不適合者だ。」とデリグ

「もう少し上手に育てられただろ。奥さんが居なくなってまともに相手してやらないから、、、」とテリー、テリーは言ったあとハッと気が付き口をつぐむ。

「二人とも言い争っている場合ではないわ。やめて頂戴」とアンナ。

「機体の補強補修はアレクがやっているわ。ともかくこれからは相手の機体にも要注意ね。それぞれ任務について」アンナの指示の元に総員は分かれるが、それぞれ足取りは重かった。

「緊急指令緊急指令!南部都市ダリにて敵大部隊に囲まれているとのこと」基地内に緊急速報が響く。

「デリグ隊出動して、レイナはサブのヴァーミリオンを利用して」とアンナ。

「了解しました」とレイナ。デリグとテリーは言葉を発しなかった。

《ダリ近郊》

ダリ守備隊「クッ!このままでは、、、」敵300機はあろうかという帯たたしい数の機体。そこへ白銀の機体が3機やってくる。

「デリグ隊突撃せよ」「了解しました」とレイナだけ返事が来る。

「一気に片付けるぞ。3方向に分かれろ。」

ダリを囲んでいる機影を一掃すべく3方向から敵を打ち破っていく。

先日は赤い機体に敗れはしたが、通常の敵はアップデートしたヴァーミリオンに敵わない。

ダリの包囲は徐々に解けていく。

「えっ!ちょっと待って、、、」レイナから通信が

「どうしたレイナ」

「デリグさんもテリーさんも近くにいないわよね?気のせいかしら、今目の前にヴァーミリオンらしき機体が、3時方向へ飛行中」

そのころテリーも同じような機体を発見していた。

「ん?なんだこれはヴァーミリオンか?」

「レイナはダリの包囲網を撃破。俺とテリーで向かう」

「デリグよ。こっちも怪しい機体を発見。そちらを追う」とテリー、その後無線が途切れる。

「了解」

「ちょっとまって、誘導作戦かもしれないわ」とレイナが言う。

「誘導されたら打ち破るのみ」とデリグ。

デリグとテリーは目の前にいる白銀の機体を追った。

やがて目の前には見慣れた機体が現れる。

「!ヴァーミリオンじゃないか!」ほぼ二人は同時に思った。

デリグは試しにショットガンを放つ

謎のヴァーミリオンはギリギリでかわす。そして謎のヴァーミリオンからショットガンが放たれる。

「武器まで一緒とは上等じゃねーか」とデリグ。

その瞬間だった。

周囲におびただしい数の黒い機体が現れる。

「まずい!囲まれたか?」

しかし双方のヴァーミリオンともお互いをけん制しており、動けない。

デリグは被弾を覚悟した。

その時に、一斉に放たれた弾により、周囲の機体が一掃される。

「デリグ、テリーいい加減にして、お互いが向き合うように誘導されたの!」

「!何?」

「!そうなのか?」

「テリーさんもいい加減にして!無線を切っているからそうなるの!指揮官はデリグさんよ」

敵の白銀の機体は幻だった。

そしてその幻に誘導されて、デリグとテリーが向き合うようにセットされた。

つまり敵の誘導作戦に二人が上手にハマったというわけだ。

「すまん。俺が悪かった」とテリー

「いや俺のほうが悪かった。リーダーとしてあるまじき行為だな」

「レイナ今回は助かった。なぜ分かったのだ?」

「テリーさんが無線を切って聞くだけにしていたのは分かっていたわ。そして誘導されていく方向が2機同じような位置に言ったのをレーダーで確認したの。それで」

「ヴァーミリオンは3機編隊が揃ってはじめて威力を発揮する。今回はレイナに教わったな」とテリー。

「あぁ、レイナありがとう」とデリグ。

3機はダリを囲っている敵を一掃すると、基地へ帰って行った。

20話 制圧 

《EarthForce会議室》

「今回の任務は拠点の開放、新しい武器を用意したわ」とアンナ

「旦那たち今度のはすごいでっせ」とアレク

「TLSという拠点制圧用のレーダーミサイルね。」

「これを使ったら、敵の基地だけをピンポイントで狙える場合もあれば、メカだけを狙うこともできます。ただし人がいた場合には注意でっせ」とアレク。

「前回はすまないことをした」とデリグ

「いや俺の方こそ」とテリー

「レイナには助かったな」とデリグ

「大丈夫3人力を合わせて立ち向かいましょう。」とレイナ

「デリグ隊出撃よ、目標はアルガルド。任務はアルガルドを開放し、再びコロニーに戻すこと」とアンナ。

「アルガルドの住民はまだ残っています。また近くの塹壕には守備隊が頑張って戦っています。まずは彼らを救い、それから都市の開放へ」とサラ。

「了解」と3人は声を合わせた。

《アルガルド近郊》

ファンテルステロイ「この塹壕はなかなかしぶといな、、、」

ジル「ミサイルの無駄打ちは危険よ。ねぇクリス」

クリス「・・・・」

ジル「相変わらず無口な子、、、」

「来たぞ」とクリスが上空へ浮上する。

続いてファンテルステロイ、ジルも上空へ

そこには3機のヴァーミリオンが居た。

「おやじ、テリーさん、、、」

「クリスこちらに戻る気はないのか?」とテリー

「いうな!おやじここで死んでもらう。」と赤い機体が突っ込んできた。

テリーがクリスを受ける「テリーさんから相手か、相手に不足はない。」

デリグはクリスを無視してファンテルステロイとジルへ向かっていく

「ふん、突っ込んできやがった。誘導ミサイルの発動かねぇ、、、」

ファンテルステロイの誘導ミサイルが出たところでドーンと爆破された。

同時にファンテルステロイとジルは、吹き飛ばされる。

「!」破壊したのはレイナだ。

ファンテルステロイのファフニル2号は相当なダメージを受けていた。

「チッ!クリス、ジル退却するぞ」

「いやまだだ」とクリス。

「使うわワープ」3機のファフニルは戦場から消える。

ヴァーミリオンは着陸すると、アルガルド守備隊と打ち合わせをした。

それから3機だけアルガルドへ向かう。

アルガルドへ着くと、3機は停止する。

レイナのヴァーミリオンには体温感知センサーがついている。

それでアルガルドの生存者を確認していた。

「どうやら1ヶ所のここに固まっているみたい」とレイナ

「よしTLSで敵を一掃して、市民を救い出す。TLS使用後は、着陸し守備隊と連携するぞ」とデリグ。

「了解」

TLSは制圧に便利なレーザーだ。敵は守備をする間もないまま、一瞬でアルガルドの敵は1ヶ所を除いて一掃された。

デリグは守備隊に合図を送る。守備隊と一緒に3人もアルガルドへ着陸し、銃を持って住民のいる場所に走っていく。

ところが、、、

守備隊の戦車がことごとく破壊される。

相手のメカが地下に埋まっていたのだ。

3人は分かれレイナはヴァーミリオンに戻る。デリグとテリーはメカを相手にした。

「フォォォォ」メカはデリグに襲い掛かる。

メカの目から光線が出る。デリグはそれを巧みにかわす。テリーは後ろから回り込みメカに銃を放つ。ダメージは少ないみたいだ。

「こっちへこい」デリグはメカを誘い出す。

「フォォォォ」メカはデリグに襲い掛かる。

「敵さんはこれだけみたいだな」とテリー。

「よし一気に制圧するぞ」とデリグ。

デリグの合図と共に守備隊の戦車が再突入する。

デリグはギリギリで光線をかわしながら、メカを誘い出していた。

デリグは壁ギリギリまで追い詰められた。

「フォォォォカクゴセヨ」メカがデリグをロックオンしたとき。

レーザーによりメカが破壊された。

レイナのヴァーミリオンが上空に浮かんでいた。

「よしよくやったぞ」デリグとレイナはガッチリ握手をした。

テリーも遅れてやってくる。「TLSの効力と俺たちチームの力だ」

アルガルド守備隊はアルガルド市民が閉じ込められている牢屋を開けた。

「ばんざーい」と市民たちからの歓迎を受け、守備隊に新しい武器を渡すと、デリグたちは帰還した。

こうしてアルガルド解放戦はデリグ達の勝利に終わった。

しかし、敵にはまだクリスがいる。

また敵の本拠地には参謀エドワード・グレッグとボスがいる。

デリグ達の戦いはこれからだ。

(第2部完)

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